小説作法の奥義
小説作法の奥義 / 感想・レビュー
trazom
タイトルからは小説講座のような印象があるが、本書は、阿刀田さんが人生を振り返り、ご自身の創作の一端を紹介するという内容。短編の名手として、よくこれだけのアイデアが浮かぶものだと感心するが、常にメモを執り、トリックを絞り出し続ける日々の生活がある。傍目には苦行に見えるが、そんな雰囲気は感じられない。「文学は初めからストーリィ、ストーリィ、ストーリィ」「筆を執ろうとするときは最初の十行と終わりの十行は出来上がっている」など人気作家の秘密も垣間見える。激賞されているロアルド・ダールの短編集を読んでみなくては…。
2023/02/13
くさてる
題名からはいわゆる創作講義の本のように思えるけれど、実際は短篇小説と文学紹介のエッセイの名手として知られた著者による、自らの創作人生の振り返り、といった感じです。もちろんそのなかにはたくさんの創作に関するヒントが散りばめられています。でも、これまでにそれなりに阿刀田さんの本を読んできた身としては、最後のあたり、ご自身の人生の締めくくり感があって、ちょっと寂しくなりました。ちょっと読み直すかな……。
2023/03/15
ガットウ
★★★★4.3点。内容的に、阿刀田高ファンじゃないと、ついてこれないかもしれませんね。私は30年来の阿刀田ファンなので、とても楽しめました。
2023/01/16
あまみ
他の方のレビューにもあるとおり、小説の書き方を指南しているものではない。だが、アイデアを見つけたり浮かんだりなどエピソードが書かれている。また情景を描く技法も少し解った気がした。小説書きを楽しんでいる私には面白いだけでなくヒントがある。 この本の中で、たびたび親しい友人が阿刀田さんから意見を求められて、応えている。こういう文学の素養がある友人がいるのはいいな、と思った。
2023/06/07
reading
阿刀田氏を初めて読んだのは大学時代の友人に勧めてもらってから。それ以来、多数の作品を堪能させてもらうこととなり、愛読の作家のひとりとなっている。友人と阿刀田氏に感謝。
2023/04/05
感想・レビューをもっと見る