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本屋さんのダイアナ

本屋さんのダイアナ

本屋さんのダイアナ

作家
柚木麻子
出版社
新潮社
発売日
2014-04-22
ISBN
9784103355311
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本屋さんのダイアナ / 感想・レビュー

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遥かなる想い

ダイアナと彩子の固い絆で 結ばれた友情が微笑ましい。 仲のよい友達のことを 心に想いながら、成長していく日々… その過ぎ行く時を著者は優しく 描く。全編のかしこに 散りばめられている 「赤毛のアン」の世界は まるで少女アニメのよう… 対比的な二人の少女が 心で繋がりながら、成長 していく日々と、そして、 再会の時…母が歩いた 人生を適度に描きながら、 娘を想う、切ない気持ちも 伝わってくる…素敵な 物語だった。

2015/04/18

風眠

キャバ嬢のシングルマザーを母に持ち「大穴」と書いて「ダイアナ」と読ませる名前と、母親に染められた金髪に悩む美少女のダイアナ。父は編集者、母は料理教室講師、洗練された服や物に囲まれて育ったお嬢様で優等生の彩子。このふたりは正反対のようでいて、親や環境から離れ本当の自分を生きたい、という点で共通している。それは「育ちの呪縛」とも言えるかもしれない。だからこそ、ふたりがそれぞれ辿った人生と選択は、良くも悪くもそうなるのは必然だと言える。離れても惹かれ合う「腹心の友」という名のふたり。最強のダブルヒロインの物語。

2014/09/01

takaC

読み始めは、ダイアナ(大穴)なんて名前あり得ねえ、と思ったけど、読み終わる頃には、ダイアナしかあり得ねえ、と思っていた。マジック。

2016/05/04

ちはや@灯れ松明の火

さくらの風に包まれて、夢みていた物語から飛び出してきたあなたが笑う。誓いのことばがなくても、ふたりは腹心の友。あなたの髪の色に、名前の響きに、まとう空気に憧れた。あなたになれたら、でもあなたにはなれない。たった一度のケンカで離れてしまうなんて思わなかった。わたしなんてきらい、だけどわたしはわたしにしかなれない。ずっと逢えないままでも繋がっているふたり。呪いを解く呪文はこの世界ではじめて受けた祝いのことば。わたしをすきになれる、あなたをもっとすきになる。さくらの風が吹いて、あなたとわたしの物語が生まれる。

2015/05/05

ユメ

『赤毛のアン』が縁で仲よくなったダブルヒロインから、現代版『赤毛のアン』の様な物語を想像して読み始めたが、それは違う。二人はまさに腹心の友だが、アンとダイアナではなく、二人の“ダイアナ”なのだ。お互い劣等感を抱え、相手の美しさや非凡さに惹かれる背中合わせな二人。相手も自分を羨んでいるとは露知らず。自分の呪いを解けるのは自分自身だけ。甘酸っぱさと、己を省みてほろ苦さももたらす素敵な物語だった。この本もまた作中作の『秘密の森のダイアナ』の様に、かつてアンに憧れた全ての“ダイアナ”のために記されたのだろう。

2014/06/12

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