出版禁止 いやしの村滞在記
出版禁止 いやしの村滞在記 / 感想・レビュー
青乃108号
まあ面白いか面白くないかで言えば、どちらかと言えば面白い方なんだろう。いやしの村、なる怪しげなコミュニティに潜伏しつつ記されたというルポルタージュの体裁を装ったこの本。読んでて1ヶ所、明らかに変に話をはしょってると気になる所があり、後にそこには重大な隠し事がありまして、みたいな判りやすい騙し方をされて何じゃそれって思ってですね。それでまあ、本全体の体裁というか、構成の理由が意味不明。前書きが1番最後で何じゃこれ。ストーリーはどちらかと言えば面白いんですけども、何でこんな自己満的な作りなんかなって。嫌です。
2024/09/28
ちょろこ
仕掛けがわからん一冊。久々の禁止シリーズ。面白かったけれどやっぱり今作も仕掛けがわからなかった。というのも、ルポ形式でどんどん読めてしまう、読み手を引きずり込んでいく構成だから、気づかないままラストまでさらわれた気分。そしてやっと一つ明かされ、あぁ、そういうことか…と。そして案の定、ネタバレ考察サイトを訪問。かなりの仕掛けがありそうなことが判明。もしかしたらまだ誰も気づかないとんでもない爆弾仕掛けもあったりして。何はともあれこのストーリー展開は好み。ミステリのような驚きと楽しさを味わえたから満足。
2021/12/15
machi☺︎︎゛
絶対普通に読み終わることはないとは分かってた。分かってたけど、想像のだいぶ上をいった結果だった。そしてまたネタバレサイトにお世話になって新たな事実を知ってパラパラ再読。そんなん初めから分かるはずない!
2022/07/24
モルク
裏切られたり心が傷ついた人が集う奈良県の山間にある「いやしの村」代表キノミヤを中心として慎ましく生活し、傷が癒えると社会に戻っていく。しかしそこには呪いで人を殺すとカルトであるという噂も絶えなかった。その真偽を確かめるためルポライターが取材に入る。穏やかでいい人たちばかりというのは胡散臭い。時系列やその仕掛けにまんまとはまり、前に戻って読み返さなければなかなか理解できなかった。最初の著者による「おことわり」、これがいちばんわからない。
2022/01/13
いっち
なぜ、出版禁止なのか。本作は、「放送禁止」シリーズの監督の作品。「放送禁止」は、放送禁止になった映像を再編集したという設定の、フィクション。『出版禁止』に当てはめると、出版禁止になった文章を再編集したという設定の、フィクションである。なぜ出版禁止になったのか、どの部分で出版禁止になったのか、気になった。『いやしの村滞在記』は、「取材者自らが自費で出版した、いわゆる私家本」で、「外部への持ち出しは固く禁じられていた」。出版禁止ではなく、持ち出し禁止。持ち出し禁止の文章が再編集されて出版された。難解な謎解き。
2023/09/16
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