氷の仮面
氷の仮面 / 感想・レビュー
ショースケ
翔太郎が可愛い。小さい頃から女の子になりたかった。姉のスカートをこっそり履いて鏡の前でクルッと回る。女の子座りをしたらお姫様のようになる。そんな翔太郎が可愛くて仕方なかった。小学校の同級生の真壁くんに憧れ続ける。しかし成長すると、いじめに怯え、自分を騙し、向こう側にいる皆んなを眩しく思い、孤独に耐え辛い毎日。父との確執から女として生きていく彼女はキラキラしていたが、胸が押しつぶされそうな事もある。罪の声を書いた著者とは思えないLGBTを題材にした感動作品。最後の真壁くんとのシーンはキュンキュンした!
2021/11/27
ダイ@2019.11.2~一時休止
性同一性障害の話。そういう結末なら途中の行動何?ってキャラ(父とか真壁とか)が・・・。
2018/01/22
美登利
興味があると言うと誤解を受けるかもしれないけれど、苦手ではないこのテーマの物語なのにこれはちょっと挫折しそうになった。身体と心の性が違うと虐めの対象になりやすいとか、容姿を弄られるのは確かに昔からあったし今でもあるだろう。小学生から中学生までの翔太郎の受けた虐めは読んでいて本当に辛かった。だけど大人になるにつれて理解者も居てかなり救われて良かった。親目線で読んでしまい自分の息子たちから性自認が違うと言われたらどうするかと考えて途中からペースが落ちた。私は父親とチーコママの件は要らないと感じたな。
2021/01/03
おかだ
凄く良かった!初塩田武士作品。身体は男なのに、心は女…性同一性障害の少年が成長していく過程の葛藤や親との確執、心の揺らぎを描いた力作。主人公が私と同い年だったので、流行や時代背景がよく分かる。そしてその時代に彼がどれほど生き辛かったかも、分かる。今でこそTVでそういう方の活躍を見ない日はないし、LGBTへの理解は高まりを見せているけど、当時は…。TVで見る彼女達もこういう苦労を一通りしてきたんだろうな、と胸が苦しくなった。まぁそれよりもこの作品読んで一番言いたいのは、真壁君が超絶鬼カッコイイっていう事!!
2018/05/13
萩
切ない...。終盤の過剰演出に涙はヒュッと引っ込んだものの、いじらしい乙女心にウルっとくる場面が何度もあった。心は女の子で体は男の子の翔太郎。今でこそLGBTに対する知識と理解はメジャーになりつつあるものの、自分が小学生の頃には同級生の男子が男子のことを好きだなんて夢にも思ったことがなかった。時代背景がちょうどその頃だったので翔太郎の苦悩がより深く伝わってきた。とても良いエピソードの部分と蛇足としか思えない部分が極端なところがちょっと残念。翔太郎自身のキャラクターは繊細で真面目で可愛くて魅力的だった。
2024/07/14
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