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天の瞳 幼年編 1

天の瞳 幼年編 1

天の瞳 幼年編 1

作家
灰谷健次郎
出版社
新潮社
発売日
1996-01-01
ISBN
9784103384069
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天の瞳 幼年編 1 / 感想・レビュー

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子どもとは?子育てとは?その本質を知ることができる物語。著者は物語の中で語る。『どんな子どもであっても特別な子どもなどいない。20人いたら20通りの個性があり、20通りの接し方があるだけ。親や保育者、教育者は、ひたすら子どもに寄り添い向き合い、ただその都度悩み学ぶ。』教育者であった著者の様々な現場体験から説得力ある理想教育を有している。どんな子どもも掬い上げてくれる著者の視線、捉え方は優しさに溢れていて著者に対する尊敬と憧れは私の中でも普遍的です。今もし子育てに悩む人にはおおいにエールとなる作品です。

2022/09/07

Miyoshi Hirotaka

台風は目がはっきりしていればいるほどエネルギーが大きい。どんな子にも天の目があり、生命の成長を暗示している。そのエネルギーは巨大で、出口を求めて変化し、彷徨い、大人の制御を拒否し暴走する。奔放さの中にある理に適った部分は深遠で、心の目でしか捉えることができない。少しのやり取りであっても心の目をすべて向けてはじめて心の内がわかる。強制と命令は教育の敗北。マイナスのモチベーションには永続性がない。近視眼的に大人にとって都合が悪い部分を間引いたりすると未来の大輪が枯れる。咲ける場所を探すのが教育の使命。

2012/04/22

さき

関西弁のテンポが良い。倫太郎という子供を中心に周りの大人や子供が、悩み、笑い、戸惑いながら成長していく。倫太郎の両親もとっても素敵だが、じいちゃんがとっても素敵。子どもの豊かさの本かと思うが、そんな豊かな子どもの成長には、大人が寛容な心と柔軟な心と頭を持つことが必要であるなぁ。倫太郎の親のように自分の子供の成長を晩に語り合って喜んだり情けなくなったり誉めあったりって、いいなぁ。素敵だなぁ。と思った。

2016/10/19

ひとみん

高校生の時に図書室の司書さんの勧めで読んだこの本。今日、図書館で偶然見つけて読みたくなって一気読み。高校生当時にどんな感想を持ったか覚えていないのが情けない。けど、人の親になった今、再会できてよかった。できるなら、もう少し早く再会したかったな。これを読んでいたら、自分の子育てがもっと違ったものになっていたかもしれない。いや、これからでも遅くないか。今子育て中の人、これから親になるひと、教育関係の仕事をしている人、教育者を目指す人、一読の価値ありです。

2015/08/30

FK

久しぶりの灰谷健次郎。そしてたまたま手にしたこの本は、20年前のもの。そして当時、この本に出会えなかったことを残念に思った。若い人、それも教師になろうという人と、親になろうと思っている人は須く読むべし、だ。 もはや引退した私に関することでは、倫太郎のおじいさんとの話。年寄りの仕事は何もせずボーッとしていること、と。/ 倫太郎にとって共通語は、自分が自分でなくなる言葉でしかない。(P.155)【関西人にとっての苦痛の一つはこれだ。言葉は文化までも侵略する。学校に行かなければ「自分」を失うことはないのだ。】

2015/03/19

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