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影の中の影

影の中の影

影の中の影

作家
月村了衛
出版社
新潮社
発売日
2015-09-18
ISBN
9784103395317
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影の中の影 / 感想・レビュー

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しんたろー

月村さん3冊目。今回も社会性あるテーマを絡めて矢継ぎ早に展開するストーリーに圧倒された。新疆ウイグル自治区の問題を知らなかったので勉強にもなったし、ジャーナリストの矜持とは何かを問う内容も悪くない。惜しいのは影の男が自分語りが多い点…彼の経緯を他の人間が語れれば、もっと格好イイのだが無理な注文?それでも、ヤクザの面々やヒロイン・曜子のキャラも良く出来ているし、脱出劇も手に汗握る面白さで、エンタメ作として一級品と言える。アクション映画の傑作『ダイハード』の日本版と言うと伝わるかな?続編が出れば必ず読みたい!

2017/11/06

サム・ミイラ

これは映画だ。というよりもこれを映画化しないでどうする!もしこれを映画化してくれたらボーンシリーズなんぞ遥かに超える邦画の傑作になるのは間違いない。毎度の事ながら月村了衛の小説はためになる。今回は新疆ウイグル自治区への圧政弾圧を行うあの国の話。猛烈に怒りがこみ上げる。なるほど彼の国の我が国に対する一連の行動もさもありなんと納得。圧倒的な強さと戦略で弱き者を守り抜く孤高の主人公像は前に読んだ「リボルバー・リリー」にも通ずるものだが、高層ビルを舞台に数時間の攻防はあの名作ダイ・ハードに匹敵。これは読むべし!

2017/10/12

starbro

今、旬の作家、月村了衛の最新作約350P一気読みしました。劇画チックの所もありますが、スピード感あり上質なエンタティメントに仕上がっていると思います。最新の国際情勢を踏まえた物語は、昨年亡くなった船戸与一の良き後継者になるかも知れません。次回作以降にも期待です。

2015/11/06

海猫

現代的な民族問題が語られたり、途中で過去のエピソードを挿入するなど前半はちょっとまどろっこしい。しかしこれらは今日の日本を舞台に、ヒーローが派手な活劇をするための下地作り。後半は高層マンションのペントハウスで某国特殊部隊との対決。ここからはアクションに次ぐアクションの連打。味方についた精鋭ヤクザたちの侠気、奮闘、散り様が熱い。そのぶん、紙幅をとって造形したはずの主人公像が弱いのが気になった。全編を奇麗に折り畳んで終わるのには、感心したが。リアルな設定なのに、劇画チックに盛り上げていくのがエネルギッシュ。

2018/08/03

KAZOO

主人公があまり表面には出てこないのですが、一気に読ましてくれました。中国の暗殺団も日本でやりたいだけやってくれますね。ウイグル自治区関連と中国と警察庁の主人公を目の敵としている人物など面白く読めました。結末がやはり外交で決着ということで比較的おとなしく終わってしまうところが不満が残りました。続きを書いていただきたい気もします。

2017/03/21

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