当り屋ケンちゃん
当り屋ケンちゃん / 感想・レビュー
かば◎
舞台「小指の思い出」の小説版。「小指の思い出」の初演とほぼ同時に刊行されており、戯曲と小説のどちらが先なのか微妙。舞台の方は「世界地図をひろげなさい!」「広げたよ、母さま」という冒頭の掛け合いから、すでに妄想の世界に片足を突っ込んでしまう感じだが、小説版はだいぶ説明的。そのぶん舞台では勢いで流してしまっている部分につき、こちらで「そういう意味だったのか」と判ることも。赤木圭一郎が粕羽聖子に会うシーンが最後まで無かったり、周囲の人の役柄が若干違ったりと、筋立てにも多少の差がある。
2014/02/17
感想・レビューをもっと見る