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20世紀最後の戯曲集

20世紀最後の戯曲集

20世紀最後の戯曲集

作家
野田秀樹
出版社
新潮社
発売日
2000-09-01
ISBN
9784103405122
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20世紀最後の戯曲集 / 感想・レビュー

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アナーキー靴下

『嵐が丘』で幽霊でも戻ってきて欲しいというヒースクリフの心情に、「化けて出て来い」の言葉が浮かび、20年程前テレビで観た「パンドラの鐘」の台詞だと思い出す。詳細は覚えていないものの圧倒された印象があり、読んでみてやはり圧倒された。災厄を解き放ち空っぽになったパンドラの鐘は希望の音を鳴り響かせる。歴史の表舞台から消え去り埋もれた人々、あまねく全ての死者へは慰霊の音として届いて欲しい。しかし生者にとって希望とは決して甘い夢物語ではなく絶えず痛む傷口。鐘の音は死者の悔しさ、悲しさに想いを馳せるための轟音なのだ。

2023/08/23

おぬち

久々に再読。やはり野田さんは面白い。舞台上で見たほうがそりゃ面白いんですが、活字で読んでも楽しい。戯曲本ははやり声に出して読みたくなるからほんと心も体も楽しめて大満足

2020/07/27

けいこ

『パンドラの鐘』のみ読了。動画サイトでお芝居を観てから読みました。古代国家と2.26事件あたりの日本を行き来していて、戦争や長崎の原爆などをテーマにしているらしい。不思議なお話だったけど、最後に明かされる登場人物ミズオの名前の由来にゾクッと来ました。

2018/04/30

mikky

元は『カノン』を芥川の『偸盗』と読み比べるために再読したのですが…。やはり『パンドラの鐘』が圧巻でした。20数年前、私が商業演劇を観た初めての作品が『パンドラ』だったのですが、その時の衝撃をまざまざと思い出しました。野田秀樹らしい言葉遊び、発想につぐ発想から生まれる全く違う世界との結びつき、そして『鐘』が真実意味するもの…。日本人として忘れてはならないものが、ここにはすべて詰め込まれている気がします。 また再演されないかな。この台詞を、力ある俳優さんたちの生の声で聴きたい。そう切に願いました。

2023/06/06

やまねっと

これを読む前にパンドラの鐘の映像を見た。それと比べてもやはり舞台化したほうが劇的に面白く感じた。 戯曲はあくまでテキスト。野田戯曲のト書きは最小限に書かれるから上演者はその腕を試される。 あんなに面白く無いと思っていたカノンが、読んでみてなかなか面白かったのは収穫であった。 right eyeは上演を観たかった。野田さんもやっておきたかったもののひとつなのだろうと読んで感じた。

2020/06/02

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