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塑する思考

塑する思考

塑する思考

作家
佐藤卓
出版社
新潮社
発売日
2017-07-31
ISBN
9784103510710
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塑する思考 / 感想・レビュー

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南北

プロダクトデザインの仕事をしている著者が「デザインを通して考えた人の営み」を具体的な事例を通して語るとともにオシャレなものやカッコイイものがデザインであるという誤解を問題だとして提示している。「クールミントガム」や「リカちゃん」、「明治のおいしい牛乳」にデザイナーとして参画した事例が掲載されていて興味深く読むことができた。長年商品に込めた人びとの思いをデザインがどう受けとめるのかがポイントになるようだ。デザインを学校教育に取り入れてはどうかという主張も決して奇抜な考えではなく十分検討に値するものだと思う。

2022/05/31

ちくわ

その付加価値、本当に必要ですか?私の大好きなNHK「デザインあ」の構成を手掛ける筆者。デザインだけにとどまらず、行き過ぎた現代の経済活動への課題を提起しています。タイトルの「塑する」に込められた、仕事への心構えに心を打たれました。(☆5)

2019/07/27

前田まさき|採用プロデューサー

「やりたいことを、ではなく、やるべきことを」この言葉が最も心に残りました。言い換えるなら、「自己実現」よりも「課題解決」に集中せよ、といった感じでしょうか。思えば日々の仕事では「個性」を出すこと・残すことに囚われがちでした。それに対して筆者はこう唱えます。「自我を抑えると個性までなくなるのではと案じる人がいます。はたして個性とは、そんなに簡単に消えるていどのものでしょうか。結論から先に述べるなら、自我をどれだけ抑えても、個性はちゃんと出てしまうものなので、それこが本物の個性ではないか」(p.53)。

2018/03/28

tenori

デザインに関わっている人。デザインに興味を持っている人。これからデザインに携わることを目標にしている人。デザインの本質に疑問を持っている人。必ず何かしらの指標を与えてくれる本だと思います。デザインに限らず、物事を柔らかくとらえる視点を持つことの大切さという意味では仕事や生活全般に応用が利く内容。手にとって正解でした。特に「価値は付加するものではない」「わかりやすさの上塗りがわかりにくさを生む」との考え方は、これからの自分の行動に影響を与えそうだ。

2019/03/08

ゆうき

佐藤卓が出演したプロフェッショナル仕事の流儀は未だ記憶に新しい。当時、一緒に視聴した在寮生たちは後に岸田派と佐藤卓派に分かれてどっちがスゴイか議論したことを覚えている。もちろん、僕は佐藤卓派。自己主張しない、依頼以上の価値を提供すること、彼の考えに心を打たれた。こうした姿勢に惹かれて今や8年の歳月が経ってしまったものの、本書を読んで変わらずにプロフェッショナル仕事の流儀で見せた姿勢や考え方を貫いていることに嬉しく感じた。さて、僕が本書を読んで最も惹かれたのは、デザインするは誤り・塑性と弾性についてで文字数

2019/04/10

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