KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

光抱く友よ

光抱く友よ

光抱く友よ

作家
高樹のぶ子
出版社
新潮社
発売日
1984-02-01
ISBN
9784103516019
amazonで購入する

光抱く友よ / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Koichiro Minematsu

境遇が違っても、ふとしたことで仲良くなれる17歳の女子高生は、今現代の女子高生でも変わらないと思う。しかし、松尾も涼子も自分が抱えなくてはならない運命には逆らえないと知って生きている。胸打つ作品でした。

2024/09/19

るんるん

深さを測ることのできない夜空とは、人との繋がりのことを暗示しているのだろうか。ありのままの自分をさらけ出す恒夫の手紙は心を打つ。あたかも自分や彼女の苦悩を引き受ける覚悟のようなものも感じられ、関わりの先ににかすかなまたたきが見えるよう。時子の心情は子育てに奮闘していた頃の自分と重なる。すべてを語らない娘の解きほぐせない心に「お母さんの子どもじゃないみたい」と私も言ったことがある。大人になり冗談で「わたしの本当のお母さんは?」と切り返す娘がいて(笑)、振り返ればあの苦しみは女性に与えられた特権にも思えてくる

2017/01/21

神在月

1983年下期芥川賞。高樹のぶ子ってこういう文体の人だったのか。表題作は引っ込み思案の優等生涼子は早熟で不良の松尾勝美に対して憧憬に似た気持ちを持つ。勝美には酒乱の母親が居て彼女は母親の唯一の理解者で庇護者でもあった…。17歳の少女の揺れる心と少女たちの人生の一瞬の交差を描いた作品だそうであるがあまり響かなかった。それよりも未発表作だという「春まだ浅く」という作品が、この時代(すでに80年代)にして一線を越えるかどうかで悩む男女というテーマを描いていて、60年代ならいざ知らずと思って違和感を持った。

2019/06/02

ゆう

何かの本で評判を聞き読みましたが難しい…

2020/09/11

seven

実家の母に薦められて読みました。「光抱く友よ」は普通の家庭に育った女子高生と、今で言うシングルマザーに育てられたちょっと複雑な家庭環境で育った女子高生の短い交流のお話。きっと彼女たちは、高校生だったから通じ合う部分があったのだと思う。大人同士ならば住む世界の違う人同士で終わってしまうだろうから。自分の価値観が変わってしまう出会いがこの時期に有ったのが、お互いに良い方に影響されると良いが・・・2人のその後も知りたかった。「揺れる髪」は「毒母」物じゃなくて良かった。「春まだ浅く」はもっと2人とも心の儘に!

2016/07/25

感想・レビューをもっと見る