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うかれ女島

うかれ女島

うかれ女島

作家
花房観音
出版社
新潮社
発売日
2018-05-22
ISBN
9784103518211
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うかれ女島 / 感想・レビュー

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ミカママ

先日ノンフィクションを読んだばかりの島が舞台の(花房さんには珍しい)ミステリー。女性の業のようなものを描いたのは好みだったが、例の事件の被害者を、設定を変えて登場させたのはわたし的には✖️だった。あくまで個人的な印象。

2021/08/22

鉄之助

設定は面白かった。売春を生業とする島に生きる母と、反発する息子。自分は女を買うくせに、「身体を売ったら最後だろ」と意見する客。矛盾する社会を象徴している。最終盤の展開は、あっけなく物足りなかった。 しかし、娼婦か? 聖女か? 表紙のカラヴァッジョ「マグダラのマリア」のインパクトが強くて、一気に読んでしまった。

2020/12/06

starbro

花房観音は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は著者版、売●島+東電OL殺人事件でした。文明発生以来数千年続いている最古の職業は、何時までも蔑まれ続けて行くのでしょうか?キリストの母、聖母マリアの娼婦説もあります。SIR(統合型性愛島リゾート)の企画がありますので、資金力(1000億円以上)&政治力のある方は、是非ご連絡下さい(笑)【読メエロ部】

2018/09/11

パトラッシュ

生と性は不可分の存在だが、生きるために身を売る女が百人いれば百通りの生きてきた過去がある。売春島と呼ばれた土地での過去を持つ女たちが、そこで世話になった女が急死したことで過去に引き戻され封印していた事情が見えてくる。それに絡む男たちも裸で女と向き合う性の現実を暴かれ、母や妻や友だった女が島に身を置いた真実を直視してある者は壊れ、別の者は何とか立ち直る。聖母マリアとマグダラのマリアが同じ女の裏表でしかないことがわかっていく、女の心理の謎を解き明かしていくのだ。見たくないものを見せられる人生はあまりに哀しい。

2022/02/08

じいじ

「性」に真っ向から立ち向かった花房小説は、官能に加えて内容の深みとミステリー性もプラスされて面白かった。「うかれ女(め)」とは、色を売る女。遊女。(広辞苑より)船に乗って訪れる男たちを「うかれ女島」で待つ女たち。その五人の娼婦たちの波乱の人生を丹念に綴った力作です。全体を流れる昏く重たい雰囲気は、桜木紫乃の小説を想わせて、読み応えがあります。女の「生きる」ことへの強い意欲、執念を感じる物語です。

2018/08/09

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