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鏡じかけの夢

鏡じかけの夢

鏡じかけの夢

作家
秋吉理香子
出版社
新潮社
発売日
2018-05-22
ISBN
9784103518419
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鏡じかけの夢 / 感想・レビュー

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starbro

秋吉理香子は、新作中心に読んでいる作家です。魔鏡を巡る連作短編集、一気読みしました。時代設定や内容から、初期の江戸川乱歩を想い出しました。30年程前に行ったベネツィアをカーニバルの頃に再訪したいなぁ。

2018/06/13

takaC

先週のチコちゃんで「鏡は上下が逆にならないのに左右逆に見えるのはなぜか?理由は分からない」とやっていた(そもそも左右逆という捉え方に問題ありだと思うけど)が、鏡はもっと奥深いものだということがわかる連作短編集。

2018/10/21

いつでも母さん

人間の『欲』という願いはなんと限りのないことか。人が人であるのはその『欲』のみで仕分けされるのだとでもいうのだろうかー秋吉さんがこの作品で描く「あれが欲しい」「あんな人になりたい」・・その為にはなんでもするのーその鏡は人の心の奥底を見せつけてくれるのだ。肉親だとて例外は無い。連作短編5話。このバッドエンドは本当にバッドエンドだろうか?そんな鏡が目の前にあったなら、あなたは何を見ますか?

2018/06/19

おしゃべりメガネ

さすがは秋吉さん、見事なヒヤヒヤ短編ミステリーを届けてくれました。とある’不思議な鏡’がもたらす、様々な幸福と悲劇を圧倒的な心理描写で読者のココロを鷲掴みにしてくれます。イヤミス感満載な作品ですが、なかにはちょっとホロりとする話も。短編とはいえ、時系列でしっかりと話が繋がっていく展開も読む側を飽きさせず、素晴らしかったです。ひとつひとつの話がそれほど長くはなく、コンパクトにまとめられているので読みやすさも抜群です。人がココロに秘める様々な’欲望’は時に周囲に、そして何より自分にも災いをもたらすんですね。

2018/07/01

🐾Yoko Omoto🐾

時代は昭和前期、欲を押さえられぬ人々の手から手へと流れてゆく1枚の鏡。磨けば願いが叶うというその鏡がもたらす結末とは…。この類いの物語に既視感を覚えゾッとするのは、努力や代償無くして都合よく願い事が叶う訳などないと頭ではわかっていながら、ついぞ夢想してしまう愚かな思いを自分も心のどこかに持ち合わせているからかも知れない。だがきっと鏡に魔力があるのではなく、周りが見えなくなるほどの強い念が魔そのものを生み出すのではないだろうか。名作「悪魔の花嫁」を彷彿とさせる磐石のストーリーテラーぶりは五編とも見事だった。

2018/08/05

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