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うちのレシピ

うちのレシピ

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作家
瀧羽麻子
出版社
新潮社
発売日
2019-02-22
ISBN
9784103523314
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うちのレシピ / 感想・レビュー

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ウッディ

フランス家庭料理店「ファミーユ」の一人娘真衣と結婚することになったコック見習いの啓太。頑固者のシェフである父とお嬢様育ちの母、子煩悩で優しい父とキャリアウーマンの母、真衣と啓太それぞれの家族の過去、未来を綴った6編の優しく、美味しそうな物語。「真夏のすきやき」「花婿のおにぎり」など、ぶつかり合っても仲直りできる温かい家族の絆を感じさせるストーリーで、ほっこりするとともに、お腹の減ってくるエピソードだった。家族を意味するファミーユのハンバーグランチを食べてみたい。面白かったです。

2019/10/14

hiro

家族経営の小さなフレンチレストラン『ファミーユ・ド・トロワ』(フランス語で三人家族)を中心にした、その経営者夫婦と娘・真衣、さらにそこで料理人として働くの青年・啓太とその両親の二家族六人が、語り手となる六篇の連作短編集。「●●食堂」という名がついた、美味しそうな料理だけを出すのではでなく、日常の謎を組み合わせるなどした小説が多いが、この「レストラン ファミーユ」は、レストランで出だす料理でなく、この家族をつなぐ美味しそうな料理が中心となった、家族の温かさを感じる瀧羽さんのレシピが生きた作品だった。

2019/03/20

fwhd8325

うちのレシピとありますが、家族の物語です。それぞれの章に料理名がタイトルされています。その料理は、スパイスのようにピリリと効いてきます。登場するキャラクタが、みんないい人とは限らないかもしれないけれど、二つの家族の物語だから仕方ないところでしょう。暖かいホームドラマだと思います。有村架純さんが出演されていた朝ドラも、レストランが舞台でしたが、料理は罪がないからいいですね

2019/08/04

モルク

フレンチ家庭料理の店を舞台とした連作。店の看板娘真衣と料理人啓太との結婚話からそれぞれの家庭の話へと広がっていく。啓太の母の、あまりの行動に驚き…。両家の顔合わせの時に、急な仕事とはいえ連絡もせずに来ないなんて、電話一本もいれられないのか、店に予約したときだってキャンセルなり遅れることなり連絡くらいするだろう。仕事だから、家族だからOKなのかなどちょっとイライラ。それに対し啓太の父の寛大なこと!信じられない。最終章の「ハンバーグの日」では寡黙で頑固な正造さんの娘への深い愛が感じられてジーンとした。

2019/07/29

のぶ

瀧羽麻子さんの本は初めて読んだが、料理がつなぐ温かい連作短編の家族小説だった。結婚を考えている若い男女とその両親たち6人が、それぞれ語り手となっている。1話目の「午前四時のチョコレートケーキ」では、交際中の啓太と真衣が彼らの両親を交えた初めての食事会の場である事件が起きる。でもそれも母の美奈子が原因だが、何事もなかったかのように事を収める。その他の物語も視点は違うものの、微妙な親子関係を、うちのレシピになぞらえて語られていく。結婚を考えている男女が幸せを得るための方法は、それぞれの料理に込められていた。

2019/03/24

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