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おっぱいマンション改修争議

おっぱいマンション改修争議

おっぱいマンション改修争議

作家
原田ひ香
出版社
新潮社
発売日
2019-04-19
ISBN
9784103525110
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おっぱいマンション改修争議 / 感想・レビュー

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ウッディ

天才建築家の最高傑作と言われ、歴史的価値もあるマンション。奇抜なデザインと便利な立地で当時は憧れの住居だったが、水漏れや床の傾きが出始め、住民の間で改修騒ぎが持ち上がる。建築家の娘、秘密を抱えた元女優、過去の因縁を引きずる元教師、それぞれの思いを胸に、建て替えを反対するデザイン会社と対決する。「おっぱいマンション」というこの建物の俗称から名付けたタイトルが、陳腐なイメージで、ストーリーもまとまりがなく、シリアスな内容にも関わらず、軽いタッチで、何を言いたいのかよくわからなかった。少し残念な一冊でした。

2019/08/12

fwhd8325

昭和を代表するあのマンションが舞台であることは歴然です。デザイナーズマンションの走りです。この物語のような問題は、これからの時代のテーマと言えるかもしれません。造るだけ造って、その後始末を考えていない負の遺産がたくさん生まれるでしょう。この物語ほど簡単ではないでしょう。争議と言うほどの争議ではないし、物足りないかな、むしろ古い公団をリノベーションしているエピソードの方が興味あります。

2019/10/01

ノンケ女医長

仰天してしまう通称のマンション。その奇態さが表紙に描かれている。一度でいいから遊びに行ってみたい。おっぱいマンションの住民は、尽きない不安とともに日々を過ごす。改修の必要性が差し迫っているのに、込み入った事情のため、事実上それはできない。こだわりを優先し、禁断の断熱素材を取り入れてしまったので、もはや巨額の資金を投入しないと次に進むことはできない。争議で、建設的な結論が出る見込みが、今後あるのかと絶望した。同じようなアンタッチャブルな建築物が世の中に無数あることを、著者は伝えたいのかもしれない。

2024/10/28

モルク

赤坂駅から徒歩7分、築45年でデザイナーズマンションのはしりだった「ニューテラスメタボマンション」。老朽化が進み建て替えか改修かでもめる。もともとデザインを重視したために雨どいがないなど欠陥住宅ではあったが、当時の人々の憧れだったマンション、この建物からそれぞれの人の思いが語られる。内容としては通称の「おっぱいマンション」ほどのインパクトはない。無関心のようで、建築家の娘みどりさんの勝ちだったのかな。それにしても、マンションの老朽化問題は、これから増加してくるだろうし、難しい。

2019/10/04

みかん🍊

意匠によるデザイナーマンション、通称「おっぱいマンション」が45年を経て老朽化により欠陥住宅となり建て替えの話が持ち上がる、建築家の娘、住民、デザイン会社の社長、マンションを巡り様々な思惑があぶり出される、やはり一戸建てと違いマンションの建替は大変なんだな、他人は貴重な建築物を残したいと思うが住民は便利な生活がしたい。喜んで入ってそれなりに幸せな人生を送って来たのにのに勝手に敵対化して、謝らせたいとかいう市瀬の思考が理解できなく、暇なだけかと言いたくなる、もやもやが残る結末だった。

2019/07/03

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