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パン屋を襲う

パン屋を襲う

パン屋を襲う

作家
村上春樹
カット メンシック
出版社
新潮社
発売日
2013-02-28
ISBN
9784103534297
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パン屋を襲う / 感想・レビュー

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青乃108号

俺は基本、朝11時にロールパン3個とバナナとコーヒーで朝昼兼用の食事を済ませ出勤する。帰宅は22時半、それから妻の作り置いてくれてる夕食をモソモソ食べる。だから常日頃から空腹には慣れているつもりであり、空腹だからパン屋を襲おうなどと思った事はない。それほど面白いとは思えぬ題材を捏ね繰り回してみてもやはり面白い話にはなりませんという見本。話に動きがあまりないものだから合わせる絵師も苦労したようだが、この絵が添えられる必要性は全く感じられず、普通の短編集の中の一編として読んでいたらそれなりに良かったかも知れぬ

2023/05/26

hiro

村上春樹作品は『ノルウェイの森』に続き2作目。村上作品初心者のため、『パン屋を襲う』という題名からは、伊坂幸太郎さんの『アヒルと鴨のコインロッカー』での本屋を襲う場面を思い浮かべ、『再びパン屋を襲う』での深夜に開いているパン屋を探しているところは、大沼紀子さんの『真夜中のパン屋さん』を思い浮かべてしまう。この本を読むことにしたのも、村上ワールドに浸りたいというわけではなく、‘本屋を襲う’から、本家の作品を読んでみたくなったからだ。しかし、今後は村上作品を読んで村上ワールドに浸ることができるようになりたい。

2013/04/27

kazi

お茶しながらサクッと読めて手軽でした。暗示的な村上作品の中でも、ひときわ暗示的な「パン屋を襲う」「再びパン屋を襲う」を絵本化したものです。これら2作品は読み手が自由に想像力を働かせる事が出来る種類の作品で、10人いたら10通りの解題が出てくると思う。「透明な水面化に見える活火山をのぞき込むボートの上の自分」はかつての革命を夢見ていた無法者が、結婚を経て平穏な生活の意識下に眠らせた、かつてのアナーキズムへの衝動を暗示しているのだろうか?水中で薄ら笑うドナルドのイラストが不気味なんだが、何の暗示なのだろうか?

2020/07/18

❁かな❁

村上春樹さんが初期の頃に書かれた『パン屋襲撃』と『パン屋再襲撃』をドイツの気鋭女性イラストレーターのカット・メンシックさんが『眠り』に続きイラストをつけて絵本にしたものとのこと。村上春樹さんが細かく改変を加えバージョンアップされ、オリジナルのものと区別する為にタイトルも『パン屋を襲う』『再びパン屋を襲う』に変更されました。シュールでとても楽しかったです!『パン屋を襲う』のパン屋さんのおじさん『再びパン屋を襲う』の奥さんのキャラがいいです(´▽`*)空腹は時には悪に走らせてしまう。読後感も良く好みでした*

2015/05/17

パフちゃん@かのん変更

カット・メンシック氏のイラストがふんだんに入った、綺麗な装丁の絵本。以前読んだことがあるパン屋襲撃を書き直したものだとか。大人向きの絵本なのかな。空腹のためにパン屋を襲うがタダでは貰いたくない。でも呪われるのもいや。で、ワーグナーを聴くのと引き換えにパンを思い切り食べていいことになる。変な話なのだが、村上氏らしいともいえる。気の利かないおばさんが迷っているのを待っている描写が面白い。第2部の方では2週間前に結婚した奥さんが不思議。襲撃に慣れているような手際の良さ。いったい何者。

2013/11/20

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