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王子失踪す

王子失踪す

王子失踪す

作家
山上たつひこ
出版社
新潮社
発売日
2021-12-20
ISBN
9784103543510
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王子失踪す / 感想・レビュー

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starbro

山上 たつひこ、大昔「がきデカ」を良く読みましたが、小説は初読です。ギャグ満載かと思いきや、シリアスでエログロな短編集でした。オススメは、『キャロル叔母さん』&『その蛇は絞めるといっただろう』&『フラワー・ドラム・ソング』です。 https://www.shinchosha.co.jp/book/354351/

2022/01/30

keroppi

山上たつひこの漫画には幾多の衝撃を受けていた。最近は、このように小説を書いているようだが、私は初読だ。5作品を収録していて、どれもシュールで、毒気があり、魅力的だ。この文章が生み出すイメージの飛躍から、映像が浮かんできてしまう。それは醜悪であり美しくもある。数多くの衝撃的な漫画の先に、この文章が生まれてきたんだなと思う。「文藝別冊」の山上たつひこ特集も積読状態なのだが、そろそろ読んでみたくなった。

2022/05/17

キンモクセイ

圧倒的な面白さはタイトルの「王子失踪す」。娘の瑠璃がミカちゃん人形で遊んでいたが、国際線パイロットをしている亜蘭という王子様がいなくなったと騒いでいる。家族がいないから失踪したのでエンジニアのパパと美人料理研究家のママと大学生の弟の人形を買ったら無事に亜蘭が帰ってきた。小学生の女の子がする遊びじゃない。それはドロドロ愛憎劇と殺人事件という火サス並みの展開。最初からこんなインパクトが強い話を読まされたら後の話が入ってこない。だって8歳の女の子がお人形遊びで「あんたは子供の顔をした淫婦だわ」なんて言うと思う?

2022/01/29

まこみん

「王子失踪す」8歳の瑠璃のミカちゃん人形遊びがエスカレートしていく。こんな8歳、いるのかと思うが、親も娘の計略に分かっていて叶えてしまう。「キャロル叔母さん」想像力豊かな楽しい叔母さんの語るお伽噺。その中の赤ずきんは恐怖のゾンビ編!?「その蛇は絞めるといっただろう」大蛇に締められて呑み込まれて完全昇華したい男。「ジアスターゼ新婚記」大根が凶悪化して人を襲う!「フラワードラムソング」樹齢千三百年の彼岸桜を美しく蘇らせるには。長い歴史を繋ぐ造園業の親方とセイジの特別なお化け。

2022/04/16

rosetta

★★★★‪☆山上たつひこと言えば『こまわり君』のイメージしかない。『喜劇新思想体系』は無料でダウンロードしてあるがまだ手を出していない。小説を書いているのは知っていたがあまり興味はなかった。しかし今回読んでみて良かった。人間の心の不気味さを顕にした不思議な感覚の短編集だったが殆どの話は非現実的な程ではなく、下品でも悪ふざけでもない。洗練されながら気取らない文体が心地よく読ませてくれる。実はあの絵柄が苦手だったのだと言うことに気がついた。これならばもっと他の作品も読んでみたいと思った。

2022/03/21

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