遠くの声を捜して
遠くの声を捜して / 感想・レビュー
紺色の風書
単行本にて久しぶりに再読。幻聴症状の過程の物語として、大雑把な記憶しか残っていなかった。今回改めて読んでも、結婚前に緊迫する仕事中に、過去の強烈な体験とその後の意識から、発症の過程は読み進められたが、結末は有耶無耶にされるなぁと感じた表向きの心情とは異なり、顔を合わせる事への恐怖感があるのだろうか。
2021/07/11
ひらり庵
「ライフ・オブ・パイ」のように、いると思わせていなかった,という話だろう思って読んでいたら、途中で目撃者が出てきた。これで無意識による自作自演(二重人格)というオチは封じられたので、いないと思わせていた,という話なのだな、では一体誰なのか、と思わせたところで話が突然終わる。着地点が見つからずに投げ出した,という印象だ。
2019/09/14
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