ソロモンの偽証 第I部 事件
ソロモンの偽証 第I部 事件 / 感想・レビュー
遥かなる想い
このミスの2012年度第二位。 宮部みゆきが描く現代 ミステリー。 9年もの長きに渡り、 連載していたものを 再構築したらしい。 事件はクリスマスに 一人の少年の死から 始まるが、一気に 読ませるのはさすがに 宮部みゆきの筆力だろう。 学校におけるいじめと 複雑な人間関係。 14歳が持つ危うげな世界を 描きながら、まわりで 戸惑う大人も同時に きちんと書ききっている。 まだ一部。どう展開させて いくのだろう、楽しみ。
2013/08/14
どんちん
宮部みゆき、乗り越えなければならない2つの壁!模倣犯とソロモンの偽証!この長編をどう攻略するか。模倣犯を先にクリアし、最後の壁に挑戦wという意気込みで読み始めた。登場人物の背景的な話題で終わってしまった感があるが、事件関係者の背後の巻とすれば、そんなものかな。もっとも、この分厚さになるほど引張ることもないと思うがw 告発状を破ったかどうかなんて、すぐに誰かがポストから抜いたって疑うものなのになぁ。小学生だって、言い訳で誰かが抜いたんだ!っていうと思うがw これがこの第Ⅰ部が長引いた最たる理由かな。
2014/06/22
emico
3部作の長編の第1部。その為、まだまだ序盤戦といった感じです。ここからどう展開していくのか非常に楽しみです。1冊が700ページ越えですが、先に先に読み進めさせてくれる文章で、飽きずにどんどんと読み進めることが出来ました。そして1冊めが終わった今、続きが非常に気になるところです。
2014/06/28
文庫フリーク@灯れ松明の火
最も謎の存在は死亡した柏木卓也。兄をして「あんなバカどもに殺されるタマじゃない。卓也が誰かを顔色ひとつ変えず殺したというならわかる」と言わせ、涼子にも「大出なんかに操られるタマではない。彼には「知性」があったと言わしめる卓也。見つからない彼の日記には何が綴られているのか。そして滑らかな顎の輪郭と、すっきり通った鼻筋。女の子のように綺麗な顔立ちをした謎の中学生。卓也の死から始まる負の連鎖から、友の力で辛うじて逃れた野田健一。父母殺害の計画におのれの醜悪な顔を、対岸を、見てしまった健一に、卓也と塾で→続く
2012/10/10
めろんラブ
現代社会の澱みに巣食う奴ら。そいつらの悪意に巻き込まれいたぶられるのは、なにがしかの弱者。奴らを断じたところで何も変わらない。澱みにメスを入れない限り・・・。本作は宮部さんお家芸の社会派ミステリー。同ジャンルには『火車』『理由』『摸倣犯』と、言わずもがなの傑作揃い。時代を巧みにすくい取り、事件を絡める手法には抜群の安定感が。登場人物と引き起こされた事件が必然性と説得力を持って怒涛の如く迫り来る。第Ⅰ部はプロローグの感。タイトルに迫るのは第Ⅱ部以降か。希代のストーリーテラーに高まる期待は青天井。
2013/04/08
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