明るい旅情
明るい旅情 / 感想・レビュー
かもめ通信
こちらも書評サイト本が好き!からいただいた電子書籍で読みました。 Kindle&アマゾン販売ではないせいか登録ができないのですが。 「旅の記憶はその時その場所へ戻ることができないという理由で、少し悲しい。」と池澤氏。それでもあえてタイトルを『明るい旅情』とした訳は、「旅はまだまだ続くし、世界は広い」からだとも。 短編小説のような紀行文,言葉も言葉が描く光景もとても美しい。
2014/08/13
柴モモ
旅をキーワードに池澤さんの価値観やその国や地域に対する想いが感じられるとても面白いエッセイでした。印象的だったのが旅先での読書について。旅は既に日常生活を離れているので、更に読書で別世界へ行かなくてもいいのではという発想。旅先では読書する暇があったらぼんやりしているのがいいと。どこへ行くにも本を持って行くのですが、その土地の空気を感じて人や建物をただ眺めるのがいいというのは、なんとなく理解できるように思います。前回読んだ短篇「修道院」を書くヒントとなる旅について書かれていて繋がったことが嬉しかったです。
2012/06/04
さたん・さたーん・さーたん
この人の旅は観光でない、他人は軽々しく真似できない行程と深みがある。現地の地理、文学、文化を渉猟し人々と交流し帰路につく。真似できないだけに貴重な旅誌である。
2024/10/30
ひるお
様々な国、地域の旅行記、旅・移動についてのエッセイを収録した一冊。単なるエッセイにとどまらず、学問的な香りが濃いのは、自然破壊や安易なオリエンタリズムに対する冷静で注意深く批判的な視線があるからだろう。「イギリスを出た人々」「記憶の都市・イスタンブール」「蜂の旅人」が特に良かった。村上春樹『雨天炎天』を愛読する者としては、ギリシャとトルコという組み合わせには惹かれずにはいられない。紹介されている旅行文学の作品が(めちゃくちゃ面白そうなのに)意外と日本語訳されていないというのが心底残念。
2018/10/19
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書かれた土地によってのめりこんで読み進む章もあれば、 つらつらーと読んでしまう章があった。地中海辺りの話が一番好き。
2012/02/17
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