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砂浜に坐り込んだ船

砂浜に坐り込んだ船

砂浜に坐り込んだ船

作家
池澤夏樹
出版社
新潮社
発売日
2015-11-27
ISBN
9784103753094
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砂浜に坐り込んだ船 / 感想・レビュー

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NAO

あちらの世界にすっかりとらわれてしまった人。何とか踏みとどまろうとしている人。危うさの中で、もろさの中で、もがいている人。死をあまりにも身近に感じている人にまつわる8つの話は、どれもがはかなげで、ちょっと乱暴に扱うと細かく砕け散ってしまう繊細なガラス細工のようだ。死と向かい合う淡々とした文章が、彼らの悲しみを際立たせている。なのに、重苦しさや暗さはない。静かで、池澤夏樹らしい透明感に溢れた美しい掌編集。中でも、「苦麻の村」が良かった。  

2016/11/07

瑪瑙(サードニックス)

ラジオ文芸館で『上と下に腕を伸ばして鉛直に連なった猿たち』を聴いてもうひとつ理解出来なかったので、図書館で借りました。短編が8編。「先に逝ったひとへの哀悼に満ちたかつてない短編小説集」と書かれてあるのですが、私にはどうも合わなかったようです。どの作品も確かに不思議な世界観の作品なのですが、何を伝えたいのかが、伝わってきませんでした。私の読解力不足なのかもしれません。と書いて一晩寝て今朝、若くして亡くなった友人の事を思い出しました。彼女とは一度も同じ組になったことなくどんなきっかけで知り合ったのかも↓続く

2016/04/13

けんとまん1007

この不思議な静謐さは何だろう?と思う。逝ってしまった人たちとの、こころの中での会話とでもいえばいいのだろうか。それは、自分との語りなのかもしれない。人は、そうやって、いろいろなものに気づき、整理していくのだろう。

2016/04/10

じゃすぽ

難解で読みづらい部分もあるのになぜか読んでいて心地良かった。とても好き。結末を、あるいはまだ途中なのかもしれない物語の文字が途切れるところまで見届けたいと思わせる筆力。こんな気分をどこかで味わったような…と所々不思議な気持ちに。取るに足らない描写すら心に引っかかって余韻を残す。死者と水辺が印象的な短編集。「夢の中の夢の中の、」が一番すき。

2016/01/27

keith

表紙に惹かれて借りました。死について書かれた短編集ですが決して暗い話ではありません。18歳で亡くなった姪とあの世で再会する「上と下に腕を伸ばして鉛直に連なった猿たち」がよかった。

2016/03/15

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