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君のいない食卓

君のいない食卓

君のいない食卓

作家
川本三郎
出版社
新潮社
発売日
2011-11-30
ISBN
9784103776055
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君のいない食卓 / 感想・レビュー

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おくちゃん🍎柳緑花紅

食は思い出とともにある。何を食べても思い出す。「食」を語ることで密やかに亡き妻を昔のことを記憶にとどめたい。川本三郎さんの食エッセイ。奥様の登場は割と少ないからこそ。。あとがきのラストに「君」ともう一度食事をしたい。酒を飲みたいと思ってもかなわない。の一行。いつか必ず訪れる別れ。残るのは夫かもしれないし私かもしれない。食事作りを面倒に思う事も正直あるが、簡単なものでも、たとえ外食でも、残り物料理でも二人で食の時間を持てる今を感謝して喜んで!と思う。城山三郎さんの「そうか、もう君はいないのか」を思い出した。

2022/04/14

あつひめ

食べることは生きること、そして生きることは暮らすこと。心を豊かにするのは食であり会話であり。高い贅沢なものを食べることじゃなく、丹精込めて作ったものや時間をかけ一緒に食べる相手を思い描いて作るもの。いつも向かいに座る席には誰も居ない。でも、居ないようでいてちゃんと心の中の椅子には腰かけているような寂しいけど温かい思い出を持って生きられることの素晴らしさを感じずにはいられない。人間が生涯で何度食事をすることができるのか、そうカウントダウンすると暮らしや食事を大事にしたくなる。良いタイミングで読めた1冊。

2012/07/09

lonesome

特に印象に残っているのは、川本さんが中学生だった時の農業の先生が話したという、大根にはそれ自体には何ということがなくても他のものの味をよく染み込ませるものだというエピソードで、当時の川本少年が年を経ても忘れずにいたことに、この時の川本さんの心境を想像して何となく切なくもなった。そして、食は思い出とはその通りだなと思う。いつもはその味を覚えていないとしても、ふとしたきっかけであの時食べた味やその時の状況や会話が思い出されて、切なくも懐かしい光景が甦ることがあるから大切な時間だったんだなと思う。

2015/05/09

kinkin

子供の頃、学生の頃、成人になって働くようになった頃に出会った食べ物にまつわるエッセイ。ウナギの話や、梅の実の中に入っている天神さんやただの水ののうまさがよかった。

2014/07/27

朝倉大和

食べ物で誰かを思い出す。素敵なことだと思った。自分も特別な食べ物をもっともっと持ちたい。

2012/03/26

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