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シーズザデイ

シーズザデイ

シーズザデイ

作家
鈴木光司
出版社
新潮社
発売日
2001-04-01
ISBN
9784103786061
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シーズザデイ / 感想・レビュー

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J7(読メ低浮上中)

『リング』の生みの親であることからホラーの大家であると思われがちな鈴木光司さんだが、本作は男臭い骨太さを持つ、海洋を舞台にした親と子の再生の物語である。同じ女性からもたらされた毒によって傷ついた父と娘が、ヨットで大海に漕ぎ出し前に進んでいく力を取り戻していく過程に大きな希望を覚える。何より娘を因縁による呪縛から解き放って強く生きられるようにと、手向けられる主人公の父性がオヤジくさくも暖かい。広い海が狭い現世の憂さを晴らしてくれるような読後感。ホラーでもミステリでもないが最後まで面白く読み進めた小説だった。

2018/06/01

みか

★★★★ 鈴木光司なので、ホラーを期待していたのだが、別にホラーでもミステリーでもなかった(^_^;) 海に取りつかれた40代の男性が離婚を期に海の生活に戻り、過去と対面し過去の遭難事件にもう一度見つめなおす話。ストーリー的には、それほど意外な展開は無く、予想通りに進むので、あまり面白くないが、人物の描写と、何よりも海の描写が新鮮に感じて面白い。ヨットってこういうもんなのかーと。最後、陽子と離れる流れが、唐突過ぎて呑み込めなかった…

2013/12/23

oko1977

リングが遺伝子による物理的な因果の連なりを描いた作品と思うが、本作品は生まれた時に父親が蒸発した夫と、美貌から人にちやほやされ続け自制心や協調性をもたない妻との間に生まれた子供を、その因果からいかに解き放とうとするかまでを描いた作品。身勝手さが周りの人を傷つけそのツケを次世代にまわさないためにはどうすればいいかを懸命に考える父親の姿が描かれている。

2009/01/10

19720624

下巻読了 15年前のヨット沈没が別れた元カノの仕業だと知った主人公。いきなり本人に電話して怒鳴りつけ、自殺してくれと叫ぶ。しかも元カノとの間に出来た子供の目の前で。あまりにも無神経な振る舞いにそりゃあバチも当たるだろうなあと思った。

2019/07/03

血の繋がりとは、本人とは別の次元で否応なくひきつけるモノなんでしょうか。怒りという気持ちよりも、娘を立派に育て上げようとする船越パパに感動。母なる海でだから、生まれ変われたんだと思う。たまに、過去の確認という作業部分の文章が、ちょっと余分だと感じた。でも、連載であるから・・・そういうのも必要なのかな?

2010/09/30

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