KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

枝の折れた小さな樹

枝の折れた小さな樹

枝の折れた小さな樹

作家
鈴木光司
出版社
新潮社
発売日
2002-02-18
ISBN
9784103786078
amazonで購入する

枝の折れた小さな樹 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

あつひめ

一つの物語ごとに、自分の中で考える作業を繰り返しながら読み進めた。自分が子供の頃、子供の視線で親を見ていた頃…恋をして将来を共に歩む期待に胸を膨らませていた頃、母親となり自分以外に守るものができた瞬間…。同じ出来事は一つもなくて響いてくるものを感じることができる。そんな等身大の登場人物たちがこの1冊の中で精一杯生きている。本の中で生きている…そう感じたのは今回が初めてかもしれない。物語に書かれていることはエピソードの一つに過ぎないかもしれない。本を閉じた後も日々の暮らしを続けているのかもしれないなぁ。

2011/12/15

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

「目覚めれば目の前は海、大山、結婚指輪、枝の折れた小さな樹、人生相談、一輪車、サイレントリー」短編集全7話。鈴木光司氏と言えばどうしてもホラー小説のイメージが先行してしまいますが、今回は家族や夫婦の絆について考えさせられるしっとりとした短編集でした。別れた妻のいる長崎まで列車で向かいながら妻との出会いを思い出す「大山」、現像された写真の一枚に奇妙な物が写っていた「結婚」、娘を亡くしたショックから立ち直れずにいる父親に息子が持ってきたビデオを見せる「枝の」の話が私は好きです。★★★

2011/02/16

siva

作家とタイトルと装丁とでホラーと思い込んで借りて来たら予想外の短編集。家族の絆がテーマでした。ちょっとセンチメンタル。少々狙いすぎかなといった気はする。

2015/07/24

やんやん

折れた 家族や気持ちや絆。折れっぱなしではない。前に向こうと 進もうとする気持ちを書いた話。大切な誰かとの 失った悲しみも 今だから思う 分かったことも。 サイレントリーが一番ほわっとした感じで好きです。

2015/09/24

daubentonia

大切な人や家族との関係を失い、新たな一歩を踏み出すまでの物語。描写が素晴らしく、容易に場面を思い描く事ができました。自分の人生を振り返りながら、人と人との繋がりを考え直す機会を与えてくれる作品だと思います。『大山』『枝の折れた小さな樹』『サイレントリー』が良かったし、泣けました。あとがきも素晴らしかったです。『笑顔を向ける回数を一回でも多くするのだ。たとえ無言の笑顔であっても、思いは伝わるに違いない。』

2012/12/03

感想・レビューをもっと見る