もういちど、あなたと食べたい
もういちど、あなたと食べたい / 感想・レビュー
もりくに
さすが脚本家、いいタイトル。「もういちど」ということは、「もうかなわない」ということ。彼女の心に残る演出家、俳優の話。名前と食べ物の見出し。加藤治子さんと「おかちん」(蕎麦がき)、変わったところで須賀敦子さんと「フ・リ・カ・ケ」最後は家族と「母の作った朝鮮漬け」。彼女の伯父さんと伯母さんは、新劇の名優、信欣三さんと赤木蘭子さん。赤木さんと娘時代からの仲良しが、北林谷栄さん。彼女は心の師匠だった作家・久保栄から「生活印象は俳優の武器庫だ」と言われたー対象を見るしっかりした目玉を持つこと。「ピッツアどう?」。
2022/04/06
あじ
松田優作さんと加藤治子さんが“あのラブシーン”をプライベートで話していたなんてミラクルだったし、向田邦子さんがこの世を去る前日に著者と交わした“アイキャッチ”の残像も忘れがたい話となりました。「ご飯を食べに行こう」の誘いは、何かが働く前兆なのかも。登場する方々のカラフルな糸で緊縛された私は、うふふんなキブンなのです。
2022/04/18
nagatori(ちゅり)。
食べたい、と仰っているけれど、そして確かに食事の話題は多いのだけど、読んだあとは食べ物よりも人についての記憶がずっしりと残るエッセイだった。私が密かに、そして勝手に敬愛してやまない須賀敦子さんに会いたくて手に取ったこの本。思いがけなくその他の、色々な方にもお目にかかれて嬉しい限り。「小笹寿し」の親父さん、夏目雅子さんが印象に残った。
2022/04/12
ムーミンママ
食べ物と記憶って深いところで繋がっているな。。と実感させられた作品。タイトルが秀逸である。
2024/01/25
たっきー
脚本家である著者が出会ってきた俳優、監督らの思い出と、もう一度一緒に食事するなら何が食べたいか、を綴ったもの。残念ながら私が知っていてイメージがわく人が少なかったのだけれど、その人物のエピソードはそれぞれ興味深かった。
2022/03/10
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