スギハラ・ダラー
スギハラ・ダラー / 感想・レビュー
藤枝梅安
「ウルトラ・ダラー」に出てきた2人の「インテリジェンス」が新しい展開を見せる。「スギハラ・ビザ」から「オバマ暗殺計画」まで壮大なフィールドだが、壮大すぎてついて行けないところもある。シカゴの先物取引の話だけかと思ったら、日本の伝統文化やら競馬の新馬市場まで話が広がり、登場人物はステレオタイプで「刺身のツマ」程度。 神戸の3人のところまでは「小説」だったのに、それ以降は解説になっちゃっていたのが残念。
2011/01/06
シュラフ
国際情勢を読み解くうえでのヒントがいくつも盛り込まれた一冊。先物市場が動くウラに何かがある・・・なるほどそういう見方があるんですね。おかげさまでまたひとつ賢くなりました。またシカゴ市場におけるS&P500の先物の成り立ちの経緯を知ることができたのは収穫。手嶋龍一の本を読むと、今までただ漠然と読んでいた新聞の国際面の読み方が変わってくる。但し、あまりに幅広すぎる展開であったため主人公のスティーブン・ブラッドレーのキャラクターがかすんでしまい、小説としては今ひとつまとまりがないように思われるのが残念。
2016/10/25
Sakie
ああ、面白かった。杉原千畝のビザ発給から始まって、先物取引やら競走馬やら話題は多岐に渡り、視点は世界を駆け回る。とにかく広く、インテリジェンスネタが細かい上にややこしい物語を、ひがし茶屋街という日本文化の粋を差し色に締めている。事実と虚構の境は余程知識がないと指摘できないのではないか。第二次世界大戦の戦前戦中戦後と、生命のぎりぎりの状況にあった人達は、情報や人脈、物事を見抜く能力を最大限発揮して生き延びる術を手繰り続けなければ生き抜けなかった。これは彼らへのオマージュだ。しかし、まさかミレディーとはね。
2020/07/12
澄
インテリジェンスな内容。色々と物知りな内容が出てくるが、物語としてはもうちょっと、、、、かな。
2016/03/19
ララ♂
読了
2024/01/14
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