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ブラック・スワン降臨: 9・11-3・11 インテリジェンス十年戦争

ブラック・スワン降臨: 9・11-3・11 インテリジェンス十年戦争

ブラック・スワン降臨: 9・11-3・11 インテリジェンス十年戦争

作家
手嶋龍一
出版社
新潮社
発売日
2011-12-07
ISBN
9784103823056
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ブラック・スワン降臨: 9・11-3・11 インテリジェンス十年戦争 / 感想・レビュー

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たー

日本のインテリジェンスの欠如とトップの覚悟のなさにより招いた悲劇をアメリカの対テロ戦争と対比しつつ描く。

2012/02/17

RIN

手嶋氏が取材した世界のインテリジェンス論、かと思いきや、国家のリーダー論。9.11と3.11を比較した形になっているが、さすがに現役時代のまるでそこに同席していたかのようなリアリティ、そして多方面からの情報収集の結果と分析とフリーランスになってからの日本での分析は濃度がかなり異なる。その差なのか、ややアメリカにシンパシーを感じている様子。イデオロギーや政策、国家観と関係なく、国家運営の当事者としての「人」の資質と能力を評価している。氏は骨の髄までジャーナリスト=観察者&記録者なのだと思う。→続く

2012/10/16

Kazyury

前半の9.11関連は、副題どおりインテリジェンスを主題とした臨場感ある筆致。ホワイトハウスの外部から公開された情報を織り上げて物語を紡ぐジャーナリストも、インテリジェンスの一角を担うのかもしれない。もっとも、米政府も詳しく語る動機を持つビンラディン殺害の様子と、詳しく語る動機のないグアンタナモの内部状況の筆の濃淡は、ジャーナリズムの限界かもしれないが。 後半の3.11関連は民主党政権への苛立ちが表出しており、前段との関連は曖昧。日本インテリジェンスの不備は、3.11以前から今も続く宿痾に思う。

2019/03/28

tkkr

ブラック・スワンというメタファーは、存在するはずのない黒い白鳥がいた、転じて、「ありえない」と思っていたことが起きちゃった!というときに使うんですってね。そこで本書では9.11とか3.11をさしているのか。白鳥の湖の黒鳥オディールではなかったのね。しかし著者によると、9.11はどうも事前にどうにかできそうなフラグはあったようだし、3.11も自然災害はしょうがないとしてもその後の対応(原発事故含む)ではもっと出来ることはあったという。歴史ににタラレバはないけれど、せめて「賢者は歴史に学ぶ」を活かしてほしい。

2017/08/17

makimakimasa

副題に込められた意味は、テロから10年でお尋ね者を仕留めたオバマ政権の覚悟と、同年の未曾有の原発事故に対峙した菅政権の無能さの対比である。ビンラディン暗殺作戦の緊迫感ある内幕、懐かしの炭疽菌騒動の顛末、イラクの大量破壊兵器がどの様にでっち上げられたかの経緯(ニジェール産ウランの嘘)…国家のリーダーが情報機関に情報を求める際、胸の内を悟られると、それに迎合した情報が集まってしまう。そういう話は面白かったが、北方領土や沖縄基地に関し、政府の無策振りを高みから批判するわりに、対案に具体性が無いのはモヤモヤした。

2020/02/20

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