KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

みなそこ

みなそこ

みなそこ

作家
中脇初枝
出版社
新潮社
発売日
2014-10-31
ISBN
9784103910022
amazonで購入する

みなそこ / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

さてさて

「みなそこ」という何を意味しているのか今一つピンとこない不思議な書名のこの作品。『りょうの細くて長い手足にからめとられることを、あたしは選んだ』という三十代の女性である主人公の佐和子が、幼なじみの長男・りょうへの危うい想いに囚われる感情が綴られたこの作品。『沈下橋』という日本の原風景が描かれたような素晴らしい情景描写の数々の一方で『高知県西部の幡多弁』の魅力というよりは、極めて難解な方言を読み解いていくことに強いストレスも感じるこの作品。読み終えて、ただただ困惑だけが強く残ってしまった、そんな作品でした。

2022/02/02

ナイスネイチャ

図書館本。ひかげという孤立した集落で育った主人公が子供を連れて帰省し、過去の叶わなかった夢や歪んだ気持ちを綴って行くのかと思いきや、まさかの恋愛物語。しかも同級生の息子(中学生!)に思いを寄せる。恋愛部分以外は重たい内容だっただけにちょっと期待外れかな。ただこの作家さんはゆったりとした文体で、余韻を含ませ読者の中にある風景や心の葛藤を表現するのは上手だなぁと思いました。

2014/12/05

ウッディ

娘を連れて、夏休みに帰省した故郷の村。大雨が降ると通れなくなる沈下橋の先にあるその場所には、親友のひかるとその息子りょうがいた。ピアノの練習に明け暮れた日々、ひかるへの嫉妬、それでもピアニストになれなかった後悔、そしてりょうへの想い、美しい高知の自然の中で描かれた物語。著者はこの物語で何を伝えたかったんだろう‥というのが率直な感想。親友の中学生の息子への気持ちが生々しくて気持ち悪い。ひかるや娘への罪悪感ってないのか?ごめんなさい、あまり面白くなかったかです。

2017/12/09

takaC

自分は割とよくやられてしまうのだけど、また内容紹介にまんまと騙された気がする・・・

2016/07/17

風眠

「あたしたちは繋がったまま橋から飛び降りた。彼と触れあうことは、きっともう、二度とない――。作家の新境地、衝撃の恋愛小説!」っていう帯の煽り文は大げさかな。失楽園的な感じで、禁断の恋に幕引き?いつ心中?って思いながら読んだけれど、「繋がったまま飛び降りた」って、手、かーい!って感じで。友達の息子(中1)との恋愛といっても禁断てほどでもなかったし。故郷の田舎の風景、家族、ピアノに賭けた青春時代、それらを振り返る感傷を綴るだけでも充分に物語として成立したのじゃないかな。男女の立場が逆だったらまた違ったのかも。

2015/01/27

感想・レビューをもっと見る