イラハイ
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イラハイ / 感想・レビュー
カメレON
伊坂幸太郎氏が絶賛していたから気になっていた小説。 話が本筋から脱線しまくり執拗に禅問答のようなやり取りを繰り返し荒唐無稽な展開がずっと繰り広げられる。自由な作品という感じ。確かに想像して吹き出しそうになるシーンもあったが…飽きた。ずっと同じ様なやり取りでずっと荒唐無稽だから読むのに疲れてしまい中盤以降は斜め読みになってしまった。私には伊坂さんの様にきちんと読み取れていないのだろう。
2016/09/17
kochi
本書は愚かしさについての物語であり、主人公の青年ウーサンは母の事故死、父親の失踪と言う不幸の後、隣家の娘との婚儀の場で新婦を攫われ、そこから愚かしさに追われるように冒険がはじまる… 著者の訃報に接しデビュー作をやっと読む。キャンベル指摘するところのゆきてかえりし英雄譚かと思えば、出かけたままで帰らないし、父親はとんでもない現れ方をするし、わざとずらしているに違いない。この文体なんと呼んだら良いのか、饒舌というか、場合は尽くさなければという信念に取り憑かれているようで、読むうちに癖になりもっと読みたかった…
2023/09/09
えも
とある国の崩壊と、若い男の冒険譚を描いたファンタジーとのことですが、ヨーロッパのある種の小説を思わせる独特の回りくどい描写が読書のスピードを鈍らせます。印象としては「モンフォーコンの鼠」や「本にだって雄と雌があります」に似てるかな?■もう一冊、この作者の本を借りているので、同じパターンだったらヘロヘロになるかも。
2016/06/14
inugamix
これは神話である。冗漫な修辞、反復構造、果てしない脱線、唐突な挿話、何もかもそういうものとして従容として受け取るべき性質のものである。神話は得てして何の教訓も知恵ももたらさない。ただ、世界はこうであり人はこうであるモンクアッカ、と喝破するのみである。この神話がひとりの脳髄から生まれてきたことが畏ろしくまた愉快でならない。
2014/10/25
碧海
ナンセンスなことを真剣に語っているような語り口調が面白く、舞台になった架空の国にどんなおかしな風習や出来事があっても読めてしまいます。雰囲気と馬鹿馬鹿しさを楽しむ小説。
2013/07/14
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