沢蟹まけると意志の力
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沢蟹まけると意志の力 / 感想・レビュー
ヒダン
すごく変だけど執拗なまでの天丼などなかなか面白い。いくつかの話が平行して進むが、どれも「堅牢強固な意志の力によって」に収束したり、地の文で意思とは何か、意志の力とは何かについて訥々と述べないと物語が始まらなくなってくるなどなんとも自由奔放。そこで老婆かよっていうのも印象的だけど、「だから私の下着はおまえが毎日洗濯するのだ」も、幼稚園バス襲撃から計画書へのくだりも10章は呆れるほど意味不明。いい意味でほのかに登美彦氏と似てる。この目まぐるしさを演劇で見てみたいかもしれない。
2016/08/08
Sleipnirie
すんごいやりたい放題な小説。 のっけからループネタや天丼ネタの応酬、意志の力についての考察と具体例、始発電車をめぐる戦い 独立した物語だけど、それらが沢蟹まけると飼い主の沢蟹たち、そして秘密結社マングローブを中心にゆるーくつながったりする。 あそこで老婆が出たのはワロタ。 堅牢強固な意志の力もいいけど、全部読み終わったら「ささやかな抵抗というものだ」もかっこよく思えてくる不思議。
2013/10/11
ヨクト
どう表現したらいいのだろう、くだらなさすぎる会話、展開、世界観、キャラクター、くせになるような気がする。意思の力で電車を動かしたのには笑っちゃいました。長編なのか短編なのかもう何がなんだかわからないが「意思の力」というテーマでくだらない統一感があった。なかなかこんな小説書けないんだろうな。佐藤哲也さんは「堅牢強固の意思の力」によって成し遂げることが出来たんだろう。
2012/04/22
シャル
カニジンジャー沢蟹まけるは改造人間である。読み進めるほどに『ナニコレ』と『またか』ばかりが出てくるが、立ち止まったら負けだ。ではなぜそれを読み進めるのか?言うまでもない、堅牢強固な意志の力によってだ。はじまらない終わらない。何もかもを表現しづらい一冊だが、これもまた小説、これもまた意志の力なのだ。
2010/12/16
rinakko
これでもかこれでもかと微に入り細を穿つ、“意志の力”考でござるよ。「そこ、ちゃんと聞いてるか?」
2008/07/10
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