家族狩り オリジナル版
家族狩り オリジナル版 / 感想・レビュー
モルク
テレビの原作であり文庫の大ベストセラーのオリジナル本ということで手にする。560ページを超えしかも小さな活字二段組という老眼を抱える身としてはいささか苦戦する。子供の家庭内暴力がエスカレートして、猟奇殺人そして自殺と見られる事件が複数起こる。そこに疑問を持つ刑事、事件を発見したり被害者宅を訪問していた教師、そのまわりの人全てが暗い闇を持つ。その闇と親から子への虐待も重なり、より重くしている。DV、ストーカー、幼児児童虐待がまだ法制化される以前の1995年頃の現状がわかる。どの家族も重すぎる。焦燥感が残る。
2019/06/29
s-kozy
「伝える」ことの難しさを改めて感じた。子育てをしていると「これはまだ知らないのか」とか「もうこんなことまで知っているのか」とか思わされることが多い。子どもを一個の人格として認めつつも必要なことを確かに伝えるということは難しい。そう言えばサッカー選手の本田圭佑がいいことを言っていたなぁ、「子どもは社会からの預かり物だと思っている」と。
2013/06/10
saisan
1995年発行。再読。この4年後に゛永遠の仔″が書かれている。゛永遠″は見守る心で読んだが、この本は全く違う。好きな人物が居ないせいか誰に肩入れする事もなく結構な冷たさで読んだ。自分からは内容が遠すぎて、フィクションのなかの又フィクションという感じ。大野夫妻の思考回路や狂気とかわかる人ってどうなのだろう、居ないよね…面白いかどうかは、微妙。いや、面白いと思うが…
2014/07/05
Rey
という訳でオリジナル版を図書館で借りてきた。内容が被ってる部分は読み飛ばしつつ一気に読了。オリジナル版のほうが数段良いと思った。文庫版よりも狂気に満ちており、救いのない部分も多かったがより緊迫していたように思う。最後の方のまとめ方もオリジナル版の幕引きの方が素晴らしい。
2014/05/27
犬こ
1995年に発表した120万部発行された長編小説、オリジナル版。連続して起こる家族を狙った殺人事件。重々しい話で、執念は人間にここまで行動させるのかと恐ろしく感じました。話が重いため、早く終わりにしたい中、なかなか読み進まず、妙に長いと感じていたところ、本作は、文庫本では5冊分の長編小説でした。
2017/05/02
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