隅の風景
隅の風景 / 感想・レビュー
hiro
恩田さんの紀行文3冊目。今までの2作品(「メガロマニア」「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」)が長編ならば、この本は色々な雑誌に掲載された国内紀行文6作品と海外紀行文7作品の短編集。恩田さんの旅行前日の仕事を片付けるための徹夜、旅行先(移動中も含め)でのお酒三昧、漫画を含む本や映画に関する知識、そして飛行機嫌い(韓国へ飛行機を使わず、鉄道と船だけで行くとは流石)は変わらず。テレビの旅番組が大好きな私は、もちろん恩田さんの紀行文が好きだ。恩田さん、今後も怖い飛行機に乗って旅に出かけ、紀行文を出してください。
2012/04/21
エンブレムT
小説家の記した旅行エッセイは好きです。物語を紡ぎだす人の目を通して世界を知るのは、素直に楽しい。恩田さんの目を通した世界は『虚実の狭間に浮かび上がる誰も見たことのない風景たち』。さがしているのは「何か」の予感。出会えるかもしれない物語のかけらを求め、いろいろなものを自身に取り込み、そして自分のかけらを旅の時間の中に少しずつ置いてきているという感覚にゾクゾクしました。・・・と、真面目な感想を書きながら、一番テンション高く読んだのは実はチェコ旅行。ビアホール『黄金の虎』に行って、私も黄金色のビールを飲みたいw
2011/11/05
ミナコ@灯れ松明の火
恩田さんが小説の予感を探し歩く様子。どんな時もこの人は「小説家」なのだなあと生まれ持ったサガのようなものを痛感した。恩田さんが予感の尻尾を捕まえた・・と思われる時、読んでいる私の中でも止まっていた時計が動き出したような感覚が。アルコール星人であるらしきご様子には激しく共感。ビール買って電車乗って恩田さんの本を片手に旅がしたいー!
2011/10/26
藤月はな(灯れ松明の火)
この本は私が未成年であるにも関わらず、ビールやお酒、おつまみが魅力的に描かれていて悔しさで歯ぎしりしてしまいました。恩田さんが旅先で浮かんだ小説に「誰か書いてくれ」と述懐していた時は「恩田さん、ファンとしてはあなたが書いたのが読みたいのですよ!」と思ってしまいましたが確かに小説を生み出すのは大変なことですね^^;日本では本格推理小説が隆盛していた時期にイギリスで衰退していたのがショック。そしてチェコの絵本で何度も読んで伯母から譲って貰うほど好きだった「ふしぎな庭」が紹介されているのが嬉しかったです。
2011/10/17
れいぽ
真面目な妄想が何ともユーモラスな恩田さんの旅の記録。チェコのビールに惹かれ台湾フードに圧倒されスペインのバルに行きたくなりました!旅のガイドブックも恩田さんならではの切り口で楽しめました。「五足の靴」「菓子ひなみ」その他色々!読みたい本が増えたー。
2011/09/30
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