8月の果て
8月の果て / 感想・レビュー
ころこ
祖父・雨哲は統治下の日本での五輪出場を目指したマラソンを戦後の歩みと共に走ることを止めなかった、東京五輪の開催に手を掛けて果たせなかった今夏に因果を感じる作品です。読み易さと読み難さが同居しています。構造は平易ですが、日本語に韓国語のルビが振ってあったり、その逆であったりする細部の表現には最後まで馴れませんでした。地名、モノ、文化的なちょっとした違いに読み難さは宿ります。同じを意識するか違いを意識するか最後まで定まらないままでしたが、それが作者の意図に沿った読み方なのかも知れません。政治思想が語られるわけ
2020/08/29
James Hayashi
朝日新聞夕刊に連載していたものであるが、構想が広がりすぎ2年で終わらず、打ち切りになったものを「新潮」で完結されたもの。著者の祖父を中心とした親子3代に渡る大河小説。朝鮮人が日本の軍属として戦争にとられたり、女性は騙され慰安婦として働かされるなど痛い記述。時代が違う。背負っているものが違う。生き方も違う。業の深さの様なものも感じた。あまりにも多い擬声語にへきへき。
2019/10/13
hakootoko
単行本のでかさと内容によりもはや本というより墓。
2021/06/03
takao
ふむ
2024/03/15
じじちょん
半分くらいは本妻と愛人との愛憎劇を読んでるみたいだった。女をとっかえひっかえ、次々と子ども作るものの家庭に収まれず逃げた果ての人生って…。たまたま戦時中の出来事だったという話では。韓国語特有?の擬音語とルビが多くて読みにくかった。たまたま、ほんの少し話をした少女が慰安婦となって辛い目にあったという話はあまり本編と関わりないと感じたし、その娘と雨根とあの世で結婚させて因縁を払うというのも疑問だった。最後の『自由』の意味も不明だった。何からの自由だったんだろう。
2022/10/13
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