ひらがな日本美術史 7
ひらがな日本美術史 7 / 感想・レビュー
ハチ(=^・^=)
この本で初めて知った、六浦光雄という人の作品、観て一気に好きになりました。都会の哀愁をこんなに美しく表現できるなんて!さびしい気持ちのまんま街を漂うように歩きたい、その思いをこの絵は分かってくれている。そして、そんな絵をこうして取り上げてくれる橋本治さんも、人が自分の感情の赴くままに存在していてもいいんだということを肯定してくれる人なんです。
2015/11/02
Nekotch
近現代になるとかなり感覚が変わるなぁというかあんまり興味が持てなくなってしまうので、これは何故だろうと思っていた。それが最後のほうでちょっとわかってくるんだけど、昭和に入ってくると「商業としてのアート」の色が強くなってくる。ただひとつ、一点もの、といった価値から、量産されるものへと移り変わる。それがなんだかいやなんだなぁ。消費される感覚が耐えがたいのかも。
2021/09/21
金北山の麓に生まれ育って
【明治からは面白かった】安土から江戸の3~5巻はピンとこなくて読めなかったんです、センスが無いなぁと嫌になりました。でも明治から読めるようになった、橋本治が言うには美術的に日本は江戸時代からすでにちょう町人文化=大衆文化を持っていた、世界で唯一だとういのだが本当かな?、そうで西洋美術のテクニックなんてあっという間に吸収してしまったそうな(本当?)、初耳でした。それにしても千駄木の鴎外漱石の家(於明治村)を論じ始めてオイこれどうすんの?いやいや見事に日本文化を論ずるんですよねすごい力技ですさすが!
2020/08/19
小倉あずき
最終巻。前巻で紹介された作品群の熱量に比べると精彩を欠くがそれでも今村紫紅の「熱国の巻」や梶原緋佐子の「唄へる女」、川端龍子の作品など見所もあった。日本人は近代に入ってそれまでの美の基準を切り捨ててしまい、混乱が生じた。それは筆者が指摘する「加速度的に増えて行く「流行」という情報量の多さを消化しきれない結果」なのだろう。とはいえもう鎖国はできないし、どう折り合いをつけて行くのか。戦争画の段で「歴史認識を実現する能力がありながら、歴史認識の根本を“国家”という他人に任せている」日本洋画家たちの態度(続く)
2019/08/17
チタカアオイ
【図書館】
2020/11/07
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