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月狂ひ

月狂ひ

月狂ひ

作家
小池真理子
出版社
新潮社
発売日
2000-10-01
ISBN
9784104098040
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月狂ひ / 感想・レビュー

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ミカママ

これほど読者を選ぶ作品も珍しいだろう。「恋に理由はいらない。自らの恋を分析し、説明し続けているうちに、自分で仕掛けた罠に嵌っていく」。作中で主人公、彼女の母、そして並列で語られる文語体耽溺小説の主人公、それぞれ恋に絡めとられて、狂わせられていく。鎌倉の隠れ家での逢瀬の情熱的なことよ。やはり恋愛には、障害がないとね…(この場合はいわゆるW不倫)それにしても、彼女の恋愛相手もやはり建築家。森瑶子さんの時代からめんめんと続く、色っぽい職業の代表格、ですな。

2018/06/25

きさらぎ

主人公千津と柊介、その母親と恋人、瑞穂著の『月狂ひ』の中の門脇と峯子、3組の女たちの話が時代をこえて同時に語られる。ろくに知らない相手にひと目で恋をすることがある。あと1年遅くてもあと1年早くてもそうはならなかったかもしれない。絶妙な出会い。月の光を浴びていると不思議な気分になる。嘘を重ね嘘を繰り返して続ける逢瀬、それが面倒な人は初めから恋などしないものなのだ。愚かしくも生真面目な千津に自分を重ね合わせ、1年後の再会に期待していたのだが…残念だけどきれいな終わり方。不確実な1年を私は待てるだろうか。

2017/03/29

桧山

1P目から、直接的には書いてないのに不倫だと判った。凄いなぁ。小池真理子は昔よく読んでたんですが、今回はあんまり響かなかった。私の好みが変わったのかも。でも、人物の心理が最初と最後で大して変わってない気がする。不倫小説はずっと読みたかったんだけど、ガッツリ不倫でないのもなぁ。作中作も文体変えて書いて欲しかった。

2012/04/20

こゆきんぐ

図書館で完読。ストーリーが主人公と主人公が担当した本のストーリーと交錯して進む。さすが小池真理子さん!恋愛っていくつになってもドキドキするもんです。自分の経験を思い出されます。

山内正

胸踊らし待つ時間、後二時間一時間と過ぎていく事よりいいと 五十をとっくに過ぎた女ばかりの観光客が喋り笑い合う この女達は恋はしないのか 子を作り働き続けて恋はしないと決めているのか 一人だけ気品が漂う少し寂しげな女性が 彼を横に立たせてみる、抱きたくなるだろうか恋をするだろうか 私の母は人に恋して苦しみ自殺した 私には母の血が流れている 怒りに似た烈しさが 一年合わずに連絡〜取り合わずに わたしが言った 月の狂ひと短編を取り上げ作家畑田に 作家が死に著作権がと 継承者に会った 瞬間全てを賭けようと思った

2024/01/16

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