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女神

女神

女神

作家
久世光彦
出版社
新潮社
発売日
2003-06-01
ISBN
9784104101078
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女神 / 感想・レビュー

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林 一歩

どこまでが虚構なのか、判別出来ないものの久世節全開の佳品。不勉強で主人公について、一欠片の知識も持たないが、所謂文芸の人たちに寄り添って殉じた女性だったのだろう。文中に登場する諸作品を読んでみたいと思う。

2014/10/20

さらば火野正平・寺

大岡昇平『花影』のモデルになった坂本睦子の話。文壇の男達と数多く浮名を流した女性の心象風景。何故か第2章から半分エッセイが混じる。1章では大岡、小林秀雄、青山二郎、直木三十五を別名で書いているのに、このエッセイであっさりばらす。久世贔屓の私にも何となくつまらないと思う。しかしラストのお通夜〜火葬のシーンはさすが久世さん。

2012/04/02

バーベナ

三島から出てきたムウちゃんをめぐって、昭和の文豪がこれでもかと実名で登場。女性では、友人として白洲正子さんも出てくる。ムウちゃん、最期まで清潔な生き方だわ。

2018/08/10

くさてる

これもまたひとつの小説で、彼女にこういうかたちで触れた著者もこの世の人でない。それに気づくと、なんともいえない気持になった。戦後の文壇界隈に存在した女性をテーマに、彼女をもう一度小説のかたちで再生した作品。久世光彦の女性に向けるまなざしをどう捉えるか。読み終わったあとになんとも落ちつかない不穏さに満ちた物語。

2012/01/07

冬薔薇

白洲正子の「いまなぜ青山二郎なのか」に出てくる実在の人。白洲さんの、文壇にもてあそばれた友だちのことを書かずにはいられなかったとの思いが伝わる。本作のむーちゃんの独白部分は作家のフィクションであり、その死を悼む小説とおもう。

2010/01/21

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