まやかし草紙
まやかし草紙 / 感想・レビュー
kazu@十五夜読書会
壬生帝の時代の平安朝の京都。東宮妃をめぐる堀川家と東三条家の争いの中、東宮と契った女は物怪にとりつかれるという噂が流れていた。東三条家、温子姫に仕える弥生は、母・近江の死に関する妙な噂を耳にする。真相を探るため、旧知の人々を訪ねる弥生。音羽丸という若者と、白楽天という不思議な爺の協力で、母の遺した和歌が二つの噂に関係しているらしいと突き止めるが、周囲で次々と怪死事件が発生し……。愛憎と欲望渦巻く宮中を舞台に描く。宮中人物相関図があっても平安朝時代の複雑な人物関係が難しく理解出来ない作品でした。
2013/04/18
星落秋風五丈原
ころは平安。藤原北家に権力が集中していた頃、北家のなかでも 堀川派と東三条派に別れて権力争いが行われていた。 その渦中に東三条派の次期東宮妃温子のもとに仕えることになった 娘弥生。彼女は母親近江の死の謎を解こうとしていた。 その過程で知り合う音羽丸は、父が冤罪で処刑された橘家の御曹司。 かつては宮中へも出入りしたと思われる謎の老人、通称白楽天。 彼等と協力しながら真相に迫る弥生のまわりで殺人が起こる。 含みを持たせるホラーっぽいラストでした。
2003/11/21
みょん
★★★★ やや記述で分かり辛い面はあるものの、読み応えは充分なミステリーで引き込まれた。 出生の秘密、雅やかの裏に隠された愛憎溢れる内裏の人間模様、17年前の惨劇の真相と、内容テンコ盛り。 百人一首に出てくるあの人が出て来た時には驚いた。
2012/01/16
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