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来春まで お鳥見女房

来春まで お鳥見女房

来春まで お鳥見女房

作家
諸田玲子
出版社
新潮社
発売日
2013-05-22
ISBN
9784104235148
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来春まで お鳥見女房 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

【徳は孤ならず、かならず隣有り】論語を持ち出すまでもなく、えくぼの肝っ玉母さん・珠世には多くの理解者・応援者がいます。あの我が儘な鷹姫さまが、今や矢島家のよき嫁となり、沙耶という子を授かる。珠世不在の際は恵以が、鷹姫の凛とした心で矢島家の柱石となるのでしょう。後半2編「鷹匠の妻」「来春まで」はいずれも贖罪の物語。たとえ世間の誰一人知らずとも、自分自身の犯した罪を許せぬ以上『虚ろな十字架』ではなく、重い十字架を背負って罪を贖う男二人。あのしゃぼん玉売り、藤助のひょうきんな笑顔の下に隠された過去と贖罪。→

2014/06/19

ゆみねこ

楽しく読み続けたシリーズもこれにてお別れ。少し寂しいけれど珠世さんの笑顔あっての矢島家、隠居した主殿と益々仲むつまじく過ごされるのでしょうね。鷹匠やお鳥見役など、あまり知らなかった御家人や旗本のことなどを垣間見ることが出来て大好きなシリーズになりました。

2014/06/30

ちょるる

お鳥見女房シリーズ第7弾。本作で完結なのでしょうか?寂しい限りです。お鳥見役という仕事も初めて知りました。時代は違っても、基本となる女房のあり方や母親であり、姑であり、女性である心構えや、気の持ち方など色々珠世さんに教えてもらった気がします。来るものは拒むけれど(笑)最後まで居候ありなのは笑えました。でも源太夫一家は良い人たちでした。これから悩む事も多いと思いますが、そんな時は、珠世さんを思い出し自分を励ましたいと思います。

2016/08/29

keiトモニ

登美「よいこと尽くめの男は当てになりません。優しい亭主は陰で何をしているか」…珠世殿、現実はそうなんですよ。で、江戸の人情・心意気なんでしょうが、これがお武家さんの女房っていうからわからん。来る者拒む登美さんの肝の座ったところも見逃せない。誰が襲って来ても盾になってくれるでしょう。いや一番に逃げるかな。“蝸牛”でそこはかとなく状況が理解でき、矢島珠世のよろず相談、取り持ち役・口利き活躍物語ですか。かような心強く優しい妻女を持ち、末永く生きたいものよのう、皆の衆…。おっと現実世界が黒雲の如く迫ってまいるわ。

2015/04/20

ひろん

今巻はお鳥見女房シリーズ中でもっとも不幸が起きなかった巻。あれもこれも丸く収まり、今まであった荒波がなく、いろいろな事が解決されていく。主人公の珠世は、おおらかで懐が深く思いも掛けない知恵が飛び出てくるところがとても好きです。主婦としても、母としても、妻としても完璧。この幸多い巻で完結なのかな?

2013/07/08

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