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余命

余命

余命

作家
谷村志穂
出版社
新潮社
発売日
2006-05-30
ISBN
9784104256037
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余命 / 感想・レビュー

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あつひめ

残された命をあなたはどう生きますか?そう問いかけられているような試されているような作品だった。医者という職業だからこその自分勝手な選択だった部分もあるかもしれない。でも、子供を諦めたからと言って寿命が長くなる保証はどこにもない。一か八かだったのかも。一般主婦では病魔のことはわからない。だから、主人公のような真似はできない。最初の余命よりも長く生きることができて子供の成長を見守ることができてラッキーだったかも。子供を諦めたら、このラッキーには出会えなかった。ただ、もう少し向き合ってほしかった気はする。

2011/05/24

さよちゃん

図書館本。~ネタバレあり‥かも! 感想を述べるのがおこがましいような‥とっても大変な‥でももしかしたら自分もあり得る事になってしまうかも知れない。待ち望んだ新しい命を授かった喜びも束の間、癌が再発してしまう‥最悪の状況で彼女が下した決断。それが果たして正しいのか、どうすべきなのか‥常に自分ならどうするだろう‥って考えながら読み切りました。ただ、検診はちゃんと受けよう!私には、彼女のように強くなれない‥でも、母として、自分の命に代えてでも産みたい‥と思うかも知れない。きっと‥。

2013/04/13

aocchi

結婚10年目で授かると同時に乳がんが再発。滴は自分の命は鑑みずにがん治療をせず、我が子の誕生を優先する。死の恐怖よりも出産を選んだ滴の強さに感動。ただ、乳がんの治療効果は飛躍的に進んでいる現代において、ましてや現役医師としての滴の決意はどうだったのだろうか?と言う疑問はつきまとう。ただ、医師と言っても人間なので皆が強いわけではないことも理解できる。本人でなければわからない事なので賛否は言えないが、母の子供に対する思いの強さは十分に感じることが出来た。残された良介と瞬太くんの未来が幸せであれと強く思う。

2018/09/26

ミュール

この物語にはモデルとなった人がいるのだろうか?あくまでも小説=作り話なのだとして読むなら壮絶な話だった。自身が医師だからこその無謀とも見える行為に驚きつつ、実際女性の立場として妊娠と同時に癌の再発がわかったら、私もやはり治療は二の次にして産みたいと思うだろうな・・・と想像する。第三者はいろいろ言うだろうが、そもそも当事者の気持ちは、実際にその立場にたってみないと本当のところはわからないというのが私の考えなので、この主人公にはあっぱれというしかない。

2016/06/25

ろっか

「命果てるとも あなたにもらった命を 私が生きた証を この世界に」結婚10年目、待望の妊娠、がんの花。女であり妻になり、母となる。滴が求めた幸せ。外科医だからできること、分かることがある。自分の体にもうひとつの命が宿っている。同じようにがんも成長していく。命の砂時計があれば、みんな後悔のない人生をおくれるんだろうか。「死を見つめたときから、人は皆、別の時計を手に入れるのかもしれない。」

2014/05/28

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