仙人の壷
仙人の壷 / 感想・レビュー
sin
再読です:)漫画として描写された中国の志怪小説のその絵柄の中に含まれる余白に、そして墨の描画とスクリーントーンで淡く表現された遠景の描写のコントラストに空間の拡がりを感じる。そして、所々に見られる物語に置いてけぼりにされた脇役の表情の絶妙な具合…、其々の漫画の後に語られる[蛇足]のためにならない抜け感も抜群である。
2020/08/23
星落秋風五丈原
中国の怪談と呼ばれるものを南さんの漫画とエッセイと一組で語っているシリーズで、 先頃出版された「李白の月」に触発されて読むことに。本のタイトルも「仙人の締切」 「息子の壷」と名付けられた話の最初と最後をとってつけられたもの。怪談といっても おどろおどろしいものは少なく、それよりは「わけのわからないもの」という印象。 ああ、こういうのも怪談なのだなと納得。奇談、とでもいうべきか。
2001/12/20
キジネコ
文章が良い。絵も良い。ゆったりしていて最早リズムでさえない。そうならば そうなのでしょう、という調子で一切断定などしないし抹香臭いこと 教訓めいたことも云わない。私達の「世間」は いつの間にか堅苦しい常識で雁字搦めの様子・・しかし それが何かの役に立つかい?と、書は故事怪異をひいて笑います。おいらも よく「非常識」の謗りを頂くが 「まあ いいか」という気分になれる。 ゴンチチの松村さんとのやり取りも好きだ。「クラゲ見ましたか?いいでしょう、見えたということは 生きてる証拠 死んだら見えませんから」がはは~
2012/05/08
さく
伸坊さんのイラストがたくさんある本を読みたくて選んだ。中国の不思議な昔ばなしをマンガにしている。短いものがたくさん。教訓めいたものはほぼなく、あっけなく終わる。 「柳の人」なんて本当に短くて。伸坊さんのラインナップと解説がなければ出会うことのなかった話を十分に楽しんだ。
2015/06/15
はる
図書館本。「李白の月」が面白かったので。中国の不思議な話、奇妙な話をマンガと蛇足で。「斧の時間」と同じ筋の絵本を近ごろ読んでもらったのに、タイトルが思い出せない!大好きな唐子たちがたくさん出てきてまんぞくまんぞく。「金銀の精」の少年の顔がなんとも。目が点になっていて!
2014/03/12
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