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信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス

信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス

信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス

作家
宇月原晴明
出版社
新潮社
発売日
1999-12-01
ISBN
9784104336012
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信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス / 感想・レビュー

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財布にジャック

え~っ!信長様が、あの信長様がとんでもないことになってます。私の中では戦国時代で一番カッコいい武将というイメージなので、この内容には「意義あり!」と叫びたくなりました。凛々しいとか雄々しいという言葉とはかけ離れた信長像に驚かされっぱなしです。でも、イエスだのユダだのっていう解釈は許せるとしても・・・ヒトラーとまで結びつける作者の大胆さには付いていけないと思う反面、震えが来ちゃいました。歴史や聖書に詳しくないので、読むのにちょっと苦しみましたが、壮大なファンタジーとして堪能しました。

2011/01/06

目玉おやじ

伝奇と云うべきか?奇書と云うべきか?「信長=両性具有」、これ程ぶっ飛んだ設定の歴史ものも無いだろう。好き嫌いがはっきりと分れそうな作品だが、私は大好き♪日本の戦国と古代ローマとシリア、一見何の関係の無さそうな、古今東西の様々な宗教と事象が絡み合っていくのが楽しくて、終始ニヤニヤしっぱなしで読み終えた。荒唐無稽な話なれど、歴史浪漫を堪能できる作品だと思う。ミステリ要素を含んでいたり、恋する少年の様に信長に最後まで付き従う秀吉・光秀の姿など見所は沢山。こんな壮大で耽美な妄想を浮かべられたら楽しいだろうなぁ♪

2010/06/28

那由多

戸惑うくらい面白い。ヘリオガバルスとの共通項を結び付けてた澁澤龍彦なら、どんな感想を持つのか知りたい。既にあの世で読んでるかな。

朱音

再読。歴史上の信長という人物は稀代のカリスマなのは確かだし、その要素として強さとともに美しさがあったというのはまた真なり、というわけで。その魅力の理由がこれ、というのは非常に飛躍した想像力!である。デビュー作にしてこの力量はさすが。現代(ではないが)の総見寺青年のくだりは読みとなして(笑)信長様ばかり追ってしまったけど。信長が彼を選んで彼を選ばなかった、というのはそれもいくばくかの愛(のようなもの)があったのかなぁ?大河ドラマ見た後で読むと違和感ありまくり(笑)トヨエツも素敵だけどさ、光秀が年取りすぎで。

2011/01/15

九鳥

図書館本。ヘリオガバルスと信長、エラガバルスとアマテラス。両性具有の王者の対比を論じる謎の日本人美青年とアントナン・アルトー、そのアルトーが書いた作中作の信長論、そして妖術の力を得て国盗りを進める信長の物語が交互に展開するファンタジー小説。美しく哀しい信長と、総見寺青年に幻惑されて一気に読んだ。 デビュー作から異時代の人物を邂逅させるという奇想の手法が既に出来上がっていたんだなぁ。

2009/12/31

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