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母の待つ里

母の待つ里

母の待つ里

作家
浅田次郎
出版社
新潮社
発売日
2022-01-26
ISBN
9784104394067
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母の待つ里 / 感想・レビュー

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starbro

浅田 次郎は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。今の時代を映したユニークな設定で面白く読み進めたのですが、最期失速しました。こういうサービスが出来るのは、アメックスのチタンカード位でしょうか? 私は、なんちゃってゴールドカードしか持ったことがありません(笑) https://www.shinchosha.co.jp/special/hahanomatsusato/

2022/03/04

ALATA

「今日、会社からの退職金の振込がありました。長い間御苦労様でした」と渡される離婚届。所詮、妻は他人なのか…母の待つ里に帰りたくなる。会費35万円「ふるさとを、あなたへ」プレミアムクラブに縋りつきたくなるのもわかる。いつの間にか背を追い越し、小さくなった母を見ていた自分が懐かしい。ツナグにもあったが会えるとすれば会いたいものだ★4※母親の記憶は味付けの濃い「卵味噌」と共に一生消えない。そして、ちよさんにもちょっと会ってみたい。

2023/03/01

R

小説の骨格は人情話で、郷愁と母への想いを描いたよくある話なんだが、SFっぽいというか、すごく現代的なエッセンスをまとっていて面白かった。VR、体験型イベント、AIとかそういう装飾で物語が進むのに、結局描いていたのは感情の在り方で、大切なものは情動というか、自分がどう感じるかというその一点だけなのかもしれないと思ったりした。喪失とか、感傷とか、そういったものが人間の真ん中にあるのかもしれないなんて思った。

2022/12/12

修一朗

浅田次郎さん御自身の生まれ育ちは東京下町なんだが思い浮かべる田舎は東北の北上地方なんだとか。昔娘さんが岩手の大学に行っていたご縁だそう。この心地のよいおもさげながんす言葉は壬生義士伝以来,花巻弁と盛岡弁、遠野弁をミックスして作った言葉だとか。描かれる田舎のお母さん像はその不便な雪深い環境も含めてある種理想のふるさと像だ。こんなに息子娘にやさしいおかあさんはファンタジーだ。やっぱり最後は泣けました。こういうエピローグは典型なんだろうけどもそれでもやっぱり泣けました。浅田節堪能。

2022/10/27

松本ぼんぼん

何か掴み所のないストーリーのように感じながら読み進めました。次第に母親「ちよ」の人柄が際立ってきたように思いました。そして、唐突なストーリーの終焉。最後に、東日本大震災が出てきて、「ちよ」を必要としてきた「利用者」達以上に「ちよ」が淋しい人であったと、私は理解致しました。良い物語でした。

2022/03/27

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