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ぼくは偏食人間 (ラッコブックス)

ぼくは偏食人間 (ラッコブックス)

ぼくは偏食人間 (ラッコブックス)

作家
中島義道
出版社
新潮社
発売日
2001-08-01
ISBN
9784104397020
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ぼくは偏食人間 (ラッコブックス) / 感想・レビュー

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スパイク

ぼくも偏食人間なので中島先生の高機能偏食ぶりに拍手。わたしはマジョリティってのも嫌いで、例えば『納豆なんて人の喰うもんじゃない』と声だかに話す人間が嫌いだ。少なくはない納豆嫌いの賛同の声を笠に着て演説をうつ奴が嫌いだ。チラシ寿司に入っている椎茸がナメクジを思わせて嫌いにも同感。ナメクジがはいったチラシ寿司はナメクジを取り除いた後でも一口たりとも食べたくない。でも、丁寧に椎茸を取り除いてからであれば普通にチラシ寿司を食べることができる。とにかく『食べ物』『騒音』とかへのマイナスの拘りは自閉症レベルで楽しい。

2015/06/27

makimakimasa

渦巻く観念に捉われた偏食家的日常を綴った日記形式。白昼の外灯が栓を開け放した水道水の如く見過ごせないとは、もはや病的の域で同情を禁じ得ないが、「マイナスのこだわり」に「生きる勇気」が湧いてくるのなら、楽な人生でないが本人の好きにするのが良い。出版社の不合理で低レベルなトラブル続きに驚いた。自殺を仄めかす塾生を世話し、電車内で注意して泣かせた女性と和解し、カラオケで号泣する塾生と周囲の反応に人生の機微を感じる。自らを姑息で心が貧しく残忍と自覚する点に好感。シャッターチャンスや漢字表記への執着に少し共感。

2020/07/25

MASA123

私は「偏食家」である。から始まる本書は、作者の偏食へのこだわりが延々と続く。無用な照明、お店のスピーカーから流れる大音量、など、食べ物以外の偏食についても語られる。ちょっと困るのは、章の構成が、1月~12月の12分割になっていて、日記風に記されているので、どこを読んでも、作者が一番こだわる「食」の偏食の記載が多いのだ。食の偏食理由は、鰻はヘビに見えるとか(これなどまだ温和なほうで、もっと過激な言い回しがあるのだ)、読んでいて嫌な気分になるので、「食」の部分はスルーしたい、けどできないのだ。

2024/01/17

マーシー

相変わらず面白い爺さん。本気で、自分を貫く覚悟を感じる。そして自分の嫌な部分さえも偽らずに、正確に言語化しているところが清々しい。改めて偽らずに自分の心を言語化するというのは大事なんだなあと思わせられる。無意識では好きなのに、意識的には嫌いだとかあまり好きじゃないとか格好をつけることがないように、いや格好つけていてもそこに自覚的であるようにいたい。嫌いだった。面白くない。など素晴らしい「正直」が詰まった本。あれは良くて、あれは良くない。矛盾しているが、だからどうした。私の主義に反する。命をかけて。

2020/05/07

taka

うーん。本当に偏食。肉や魚が食べられない(本文ではもっと細かい指定あり)。著者のいつも通りの調子だが、著者目線に立つと、「善人」の鈍感さが目立つ。「なんで食べないの。こんなにおいしいのに。」この言葉はもう言わない。

2017/06/15

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