狂人三歩手前
狂人三歩手前 / 感想・レビュー
香菜子(かなこ・Kanako)
狂人三歩手前。中島義道先生の著書。日本は何かにつけて協調性協調性と協調性強制社会。協調性軽視の組織嫌いだって構わない。哲学科修了の哲学博士である中島先生ならではのご意見には考えさせられることがたくさんありました。狂人三歩手前という過激なタイトルのとおり、内容も日本社会や日本人の生き方の問題点を単刀直入に指摘していて心地良いです。
2018/11/04
テツ
社会に要請された価値観や道徳観に疑問を抱きそれに完全に反した生き方を貫く人間は狂人と呼ばれてしまうけれど、そうした既存の考え方についての違和感をしつこくしつこく丁寧に理詰めで解体しようとする哲学者という生き物は狂人三歩手前なんだろう。人間は成長する過程で膨大な「なぜ?」を手にするものだけれど、大多数の人々はそれについてすぐに考えるのをやめてしまう。生と死、時間、自分と他人との違い。何一つわからないことで世界は溢れているのにそれについて考えないことが正常さの証なのだ。
2021/10/06
sayzk
自分が普段感じる違和感が明快な調子で語られているが・・・安易に共感したような事を言うと著者に叱られそうで。とにかくこの人には長生きして頂きたい。また別の著書を読みたくなる人です。
2014/01/07
hirayama46
はじめての中島義道。ふーむなるほど。協調性を重んじる社会に疑問を呈し、偏屈に生きる哲学者のエッセイ。どこまでファンサービスで書いているのかな、とは少し思いました。色々と人との接点が多い大学教授をやって生計を立たている方なので、「やればできる」人なのでしょうが……。一冊ではちょっと判断しかねるところがあります。読者への挑発やある種のイキりも含めて、精神的な不良の文章という感じでした。
2020/08/31
pom
サクッと読了。息子を気にかけている内容もあり意外。書いている内容をほめれば気に入らず、批判するのもダメってことで担当の編集は大変でしょう。ケンカして連載を飛ばしたり、新潮社へ皮肉たっぷりの文章もあり流石としか言えません。
2015/05/05
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