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ゆんでめて しゃばけシリーズ 9

ゆんでめて しゃばけシリーズ 9

ゆんでめて しゃばけシリーズ 9

作家
畠中恵
出版社
新潮社
発売日
2010-07-01
ISBN
9784104507122
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ゆんでめて しゃばけシリーズ 9 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

弓手馬手。行方知れずの屏風のぞきにもやもや。すで私の周囲は葉桜多いけれど「はるがいくよ」小紅思い出す「花の下にて」レギュラーはもちろん冬吉・七之助兄弟、大天狗に管狐・生目神まで交じった花見の宴はにぎやかなれど、つのるもやもや。新登場比売神よりも怪力無双、坂東太郎ならぬ女傑のおねが魅力的。佐助絡みで再登場希望です。我もまた意識せず選ぶ道、二択ならぬ迷い道。ここはどこの細道じゃ。若だんなとかなめの道は交わるのでしょうか。構成新たな趣向ではありますが、いささか私は戸惑い気味でした。

2011/04/23

エンブレムT

しゃばけシリーズとしては異色だけれど、SFファンタジーとして秀作だと思いました。「あの時、違う道を選んでさえいたら」。後悔に彩られたif。それでも前へ進むしかない若だんなの、幻の成長物語とも言えましょうか。左・弓手(ゆんで)の道を進むはずだった若だんなが、右・馬手(めて)の道を進んだことによって、失うことになってしまった者と新しく出会うことになった者。どちらかを自ら選ばせないのは神の怖さなのか?優しさなのか?若だんなの心に淡く残る想いの欠片がキラキラしているだけに、読後は切ない余韻が残りました。

2012/05/03

ドナルド@灯れ松明の火

何故か数年未来の江戸へタイムスリップしてから徐々に戻ってくる話の組み立て方。長崎屋の近所の火事で若だんなの離れが壊され屏風のぞきがいなくなったという状態から始まる。あの時弓手(ゆんで)ではなく馬手(めて)に駆けていってしまったから・・・・ 「こいやこい」が良かった。宝珠こと「かなめ」と夫婦になればいいな。「雨の日の客」の「おね」実は利根川の妖・禰々子河童もかっこよかった。でも「始まりの日」で結局若だんなは弓手に行ってしまい、未来で経験したかなめへの恋心?も泡のように消えてしまったのだろうか。

2011/07/02

ヒロ@いつも心に太陽を!

面白い!久々に「やっぱりしゃばけが好き」と思わせる一冊だった。相変わらず兄や達の若旦那に甘いこと!鳴家達の可愛いこと!そして今回は話の組み立て方がユニークで、なおかつ新しい登場人物たちがとても魅力的。けれど最後は若旦那の不安な気持ちにすっかり同調してしまい泣きそうになる。若旦那の目の前にはまだ見ぬ弓手の道が広がった。大切な妖仲間は救えたけれど、馬手の道を選んだ時に出会った人達はどうなる?あの楽しかった花見は?ああ、思い出すだけで泣けてしまう。けれど縁があれば再び必ず出会えるはず。必ずまた会えると信じよう。

2011/04/06

ちはや@灯れ松明の火

ゆんでとめて、左と右の分岐点。人の世は数多の別れ道が幾度も連なり重なって複雑な文様を織り成している。進む道の先に待ち受けているのは喜怒哀楽に彩られた出会いと別れと更なる選択肢。本来進むべき道を違えた若だんなを未来で待つのは大切な友との離別という悲劇、心揺れる恋の予感、新たな妖との遭遇、愉快な仲間が集合した極上の一時。何かを手に入れる影には、知られることなく切り捨てられた可能性が累々積み重なっていく。弓手、馬手、どちらの先にも賑やかな明日がある。けれど選べるのはひとつだけ、得られるのもひとつだけ。

2010/08/21

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