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暴雪圏

暴雪圏

暴雪圏

作家
佐々木譲
出版社
新潮社
発売日
2009-02-01
ISBN
9784104555079
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暴雪圏 / 感想・レビュー

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キムチ

有名な北海道の爆弾低気圧下の群像劇―読む「ドキュメント12時間」。「制服警官」の川久保巡査が登場するが小悪党や自然の猛威の凄さで影が薄い。甲谷巡査は更に。火遊び主婦と金・セックス目的の男、暴力団絡みの強奪犯、家出少女等のモジュラー要素は中盤過ぎ ペンションに集結する場面まで盛り上がる。ページターナー感⤴。それからが⤵受け手が散逸して行きあとは読み手の想像の傘下へ。厚みから来る満足度そこそこ。伏線回収というシチュエーションに慣れ過ぎた私にとり いい刺激。ホワイトアウトの中に在る赤いダウンの映像インパクトは!

2021/04/07

GAKU

駐在警官・川久保篤シリーズ」第2作。十勝が十年ぶりの超大型爆弾低気圧に覆われた日の、一昼夜の出来事。暴力団組長宅を襲った強盗殺人犯。職場の金を持ち逃げした中年サラリーマン。不倫の精算を決意した人妻。義父の性的虐待から逃れようと家出した女子高校生。それぞれが凄まじい猛吹雪から逃れようと、川久保管轄の志茂別のペンションに偶然にも集結する。新刊本で600ページ程の長編でしたがそれぞれの群像劇と、ペンションに集結してからの顛末まで飽きることなく読むことが出来た。

2021/08/10

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

北海道の小さな町を暴風雪が襲ったその日、それぞれに何かから逃げ出そうとしている人たちが、嵐に翻弄されながら小さなペンションへと集まっていく。そんな今にも何かが始まりそうな切迫した雰囲気を、猛威を振るう嵐が否応なしに盛り上げ、緊迫感は抜群。それぞれの事件が交差していく様子も興味深く、ハラハラしながらページをめくらされた。ただ、ペンションに集まって以降があっさりめで、事件の絡み合いも期待したほどではなかったところが、やや残念。これ以上ないぐらいに引き付けられただけに、余計にそう感じてしまったのではあるが…。

2012/01/19

ちょん

面白かった。彼岸荒れの中起こる事件。複数の登場人物が巧妙に入り混じり、事件を露わにしていく。川久保の誠実さと山口の爽やかさが心に残る。さあ、エンディングというところで突然話が終わってしまいそこが少し不満。が、一気読みさせてくれた。あの人たちは、これからどうなるのだろうか。

2014/05/15

B-Beat

◎面白かった。最初どこか奥田英朗作品のようでもあり、それまで描かれていた「群像」が一同に会してからの展開は緊迫感があってそこからは特に佐々木譲さんの本領発揮といった感じ。登場したそれぞれの「群像」の終結のあり様についてはいろいろと意見の分かれるところだろうけど自分としてはこんな感じでいいと思っている。続編でそれぞれのこの先が描かれるのをつい期待したくなる、そんな作品だった。

2012/06/11

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