警官の条件
警官の条件 / 感想・レビュー
遥かなる想い
親子三代にわたる警官一家を描いた『警官の血』の続編。加賀谷という汚れ役の刑事の人物造形が秀逸。三代目の安西和也はその上司加賀谷を告発することになるが、麻薬ルート解明のために加賀谷は復帰。裏の組織と加賀谷とのやりとりは緊張感があって本当に面白い。和也もやや弱い三代目を筆者がうまく書きこんでいる。最後のホイッスルは反則である。 (2012年このミス国内第八位)
2013/05/11
財布にジャック
地元の図書館で100人以上の順番待ちだったので、国立国会図書館に出向き読了しました。「警官の血」が大好きだったので、我慢できずに長編にも関わらず頑張ってその場で読みました。あの和也のお話だったのですね。しかし、和也が主役というよりは、圧倒的に過去に上司だった加賀谷警部にスポットが当てられていました。「マル暴刑事の鑑」と呼ばれる加賀谷さんが、カッコ良過ぎです!こういうカッコ良さに弱いんです!そんな訳で、図書館でまた泣いちゃいそうでしたが、グッと我慢しました。
2011/11/21
藤枝梅安
「警官の血」のラストから9年。速い昇進で警部になった安城和也だが、潜入捜査が他の課とバッティングし、その課の刑事が射殺される。失点を取り戻すべく次の捜査に向かう和也だったが、和也の告発で失職した加賀谷が復職早々、目覚ましい活躍。麻薬売買組織の摘発の裏で別の組織が取引をするという情報をつかんだ加賀谷だったが、周囲からは魂を売ったと思われるような行動は続く。加賀谷を追う和也と部下たちに衝撃の結末が。和也はこれで警官を辞めるのだろうか。長く重い1冊。初めのうちは時間・場所・視点が頻繁に変わり、試されている感じ。
2012/03/11
夜梨@灯れ松明の火
図書館。「警官の血」の続編で、祖父・父・子と続いた血の、3代目警官・和也の話。退職に追いやった上司の加賀谷が刑事に復職し、和也と再会(?)。無罪となったとはいえ、そんなこと、あり得るのでしょうか?子の話と知っていなければ、加賀谷が主人公かと誤解しそうです。悪徳警官なんて、そんなに沢山いたら困ります。色々叩かれますが、「おまわりさん」はいい人でなくちゃね。ホイッスルの音色が聞こえそうで悲しいラストでした。「警官の血」より、こちらの方が好みでした。
2012/06/01
よむよむ
『警官の血』の続編ということでかなりの期待感を持って読みはじめたが、初めから終わりまで私の苦手なヤクザ系がらみの話でガッカリだった。加賀谷が超男前な一方、主人公の和也は凡庸な印象が拭えない。ストーリーも予想が付く範囲内の展開で終わってしまった。読み方が雑なせいか、他の皆さんと同じような感動が味わえず、残念。
2012/02/29
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