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清く貧しく美しく

清く貧しく美しく

清く貧しく美しく

作家
石田衣良
出版社
新潮社
発売日
2019-12-18
ISBN
9784104595075
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清く貧しく美しく / 感想・レビュー

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starbro

石田 衣良は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、ロスジェネ世代の清貧なラブ・ストーリーの佳作でした。現代の青い鳥かも知れません。ピッコロ・フェリチタで食事をしてみたい。本年、ラス前の読了本です。 https://www.shinchosha.co.jp/book/459507/

2019/12/30

いつでも母さん

上を羨んでもきりがなく、下はどこまでも深い一人と比べて『貧しさ』から脱却することが《成功》とは限らないよね。《正解》は自分の心が決めるのだと思う。正直言ってタイトルがタイトルだからラストは想像が出来た。もどかしい二人の気持ち・・欠片はわかる(ような気がする)でも、なんだろ・・モヤモヤするのだ。それは私は『清くもなく、そこそこ暮らしていけて、美しくもない』ってことなのだろうか?ほどほどがいいけれど、それもまた人によって違うよね。石田さん、人は尊いが残酷でもあるを感じてしまった次第。弱さは強さかぁ・・

2020/01/17

ウッディ

就職に失敗し、30歳になっても非正規として働く堅志とスーパーで働く日菜子の二人は、小さなアパートで同棲する恋人同士。友人への劣等感と将来への展望を抱けず、自分に自信を持てない二人だが、互いの良い所を見つけて褒め合い、誠実に仕事と向き合い、困った人に手を差し伸べる。そんな時、堅志に正社員の道が開け、二人の暮らしが良い方向に変わる兆しが見られる。もっと自信を持てば良いのにと思ってしまうのは、上から目線なのか、特に日菜子の卑屈なまでの自己肯定力の低さが、読んでいてもどかしく、堅志への愛情も中途半端な気がした。

2020/08/23

おしゃべりメガネ

衣良さんだけが成しうるタイトルどおりの「清く、貧しく、美しく」な世界観満点の一冊でした。30歳ながら非正規で働く「堅志」と28歳でスーパーのパート「日菜子」は共に暮らしています。とにかくお互いを褒め合うをルールに毎日をのんびりと温かく、過ごしています。そんな二人にそれぞれ、好意を寄せる異性が現れ、二人の関係は微妙な空気に。石田さんならではの洗練られたオシャレな文章は健在で、真っ白なシーツのような空気感にひたすら身を委ねてしまいます。'貧しい'中でも、自分を見失わなければ'清く''正しく'いられますね。

2020/01/12

sayuri

非正規社員の堅志・30歳とパート社員として働く日菜子・28歳。お互いをちゃんと褒め合うと言うルールの中、慎ましくも穏やかに過ごしていた二人だったが堅志に正社員登用の話が持ち上がり、そこへ元カノの登場。日菜子の前にも新たな男性が出現し平和だった暮らしにさざ波が立ち始める。豊かな生活をする為に型に嵌まる事が絶対だとは思わないし、したくても出来ない人がいるのは理解出来る。けれど終始悶々とするのは二人の事なかれ主義な姿が見え隠れするから。レジでのクレーマー事件一つ取っても私は板垣の方に惹かれ生きている実感が湧く。

2020/01/19

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