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ひむろ飛脚

ひむろ飛脚

ひむろ飛脚

作家
山本一力
出版社
新潮社
発売日
2023-05-31
ISBN
9784104606092
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ひむろ飛脚 / 感想・レビュー

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hiace9000

『飛脚』シリーズ。とはいえ何を隠そう著者含め初読みである。さすが円熟の歴史小説筆は、入り乱れ登場する武家・商人・町人を静と動のコントラストも鮮やかに描き分け綴る。ともあれ物語の結は見えているため、その過程と波乱を如何に楽しませてもらえるか、やおら辻駕籠に乗る心持ちで読み進める。もはや理不尽や我儘の範疇でしかない将軍家の所望への忖度を至極当たり前に受け入れ当たり前たらしめていた幕藩体制下で生きた人々の苦慮と苦労。今でこそ滑稽にも映るが、使命感とともに想像を絶する過酷な難事を遂行した、知恵と執念には恐れ入る。

2024/05/06

榊原 香織

3部作の3巻目(完読) 面白かった。プロジェクトX江戸時代版、みたいな。 前作からは代変わりしているらしい。 暖冬で加賀藩から将軍への献上氷が危ぶまれる。 飛脚達や職人たちが命がけで協力する。 苦労人?の作者らしく、下から目線で新鮮

2024/08/11

ふう

暖冬で氷室に氷がない、将軍に献上するはずが、から始まる難問が次々襲いかかる中で飛脚、老中、職人たち、茶屋の婆さんまで、いろんな人を巻き込んでのハッピーエンド。しかし、たかだか氷、たかだか将軍、この時代だから罷り通る無理矢理感が否めない。

2023/08/27

ひさか

小説新潮2019年7〜11月号、2020年1〜8、2020年10月号〜2022年3月号連載のものに大幅な修整を加えて2023年5月新潮社から刊行。将軍に氷を献上するためのリレーがプロジェクトxばりの視点で語られる。いつもの一力節を更に押し進めた料簡、焙じ茶、等の嵐にあをられての練り歩き世界観が秀逸。いや〜一力さん、ここまで考えるのか!と感心しました。

2023/07/31

長くつしたのピッピ

シリーズ最終巻。加賀百万石から毎年6月1日に将軍に献上する氷が暖冬で保存できない。どうする加賀藩、浅田屋。各藩の用心たちの才気と度胸に驚嘆した。人を欺くより胸襟を開いて真摯な話し合いでの解決は,読んでいて清々しい。浅田屋の新当主の若いながらも実直な人柄も好ましい。浅田屋の飛脚の労を惜しまない仕事ぶりや工夫が読み手を惹きつけてやまない。幕末になってしまったけれど、番外編で前田綱紀公の物語を読みたい。

2023/08/27

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