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事変の夜―満州国演義〈2〉

事変の夜―満州国演義〈2〉

事変の夜―満州国演義〈2〉

作家
船戸与一
出版社
新潮社
発売日
2007-04-01
ISBN
9784104623037
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事変の夜―満州国演義〈2〉 / 感想・レビュー

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キムチ

船戸氏は昭和19年の生まれとあるから、体験して綴った文ではない。だが執筆に駆使した資料の紹介を見ると凄い分量、まさにそこに身を埋没させて描いた作品と感じいる。文中、戸樫が四郎に語るシーン「人の本性は理性でも悟性でもなく獣性だ」とある。平和な世なら問題あるこの言葉、2巻の背景の時代ならではだ。満州、上海事変を経て、満州国設立の前夜までが描かれる。巻末、余り登場場面のなかった次郎がみそぎでもするかのように身を清める・・何やら嫌な予感がするけど。関東軍らと軍閥、政商、政治家全てが悪の化身に映って仕方ない。

2014/11/05

いくら

柳条溝事件から満州事変、上海事変を経て、いよいよ満州国建国へとむかう第二巻。四兄弟それぞれの立場から描かれることで、満州に絡む様々な思惑を抱く者、力の均衡に翻弄される者、たくさんの登場人物も結構整理できて読める。馬賊の次郎の見せ場はあんまりなかったけど、かなりの緊張感を持って最後まで読んだ。当時の日中韓(鮮)の関係も興味深い。

2014/04/30

藤枝梅安

満洲事変、上海事変を経て、「満州国」建国前夜までを描く。小説と言うより歴史の参考書のようで、「楽しんで読む」という対象ではない。「満州国演義」のここまで2巻は週刊新潮に連載されたものに何と500枚の加筆・修正を施したもの。政府と軍部のせめぎあいが敷島家の長男・太郎(外交官)と、三男・三郎(関東軍憲兵)の兄弟の確執として描かれ、馬賊としての生き方を捨てようとする次男、良心を失いつつある自分に危機感を抱く四男の苦悩が重なり、日本とアジアの苦難の歴史とオーバーラップする。第三巻は書下ろし。苦しいが読み続けよう。

2010/09/16

KAZOO

かなり時間軸を長くとっており当時の状況がこの主人公4兄弟の動向とともに描かれています。上海事変をはじめとして様々な事変に陸軍が絡んでいるような書き方で興味を持ちつつ読んでいます。満州国がどのようになり日中戦争のこ結末はある程度予備知識があるので今後主人公たちがどうなっていくのかに興味が持たれます。

2014/06/07

クサバナリスト

この時代の出来事は教科書的な知識しかなかったので、登場人物・各種事件を調べながら読み進めている。4兄弟、それぞれの立場で歴史が展開されるのが面白い。

2015/09/22

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