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愛に乱暴

愛に乱暴

愛に乱暴

作家
吉田修一
出版社
新潮社
発売日
2013-05-22
ISBN
9784104628063
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愛に乱暴 / 感想・レビュー

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ミカママ

帯の「騙される」が気になって、まさに一気読み。さすがは吉田さんだわねぇ。夫が不倫、不倫相手を含めて三者対談、修羅場…うーん、デジャヴな感じ(笑)…はさておいて、いや、面白かったです。略奪だからと言って、カルマだなんて私は信じないけど、このオトコにだけは幸せになって欲しくない。でもこういうオトコ、確かにいるし、んでまたモテちゃったりするんだよねぇ。久々の吉田作品、堪能いたしました。

2016/02/07

酔拳

久しぶりの吉田作品を読んだ。あいかわらず、人の心理描写はとてもうまいな!浮気をされる主人公と浮気をする夫。そして姑。それぞれの心の襞をよく描かれている。 吉田さんは、どうしてこうも、人の心を表現できるのだろうか?とほとほと感心してしまいました。

2017/11/15

風眠

結婚して8年。夫が不倫、相手の女が妊娠、そして離婚。章の前後に挟まれる日記は、冒頭が夫の不倫相手の女のもので、後ろが妻のものと思い込んで読んでいたので「あーあっ、自業自得だね。」などと、女の底の浅さを見破った気になっていたけれど・・・途中で何かが違うということに気づいてそして、ああっ!そういうことかっ!と分かったときには、まさにこの「騙したのは妻か?夫か?やがて読者も騙される」という帯の文句、その通りになってる自分がいた。作家の思惑にまんまとハマって騙されたことに快感さえ覚えるような、女と男と女の物語。

2013/06/20

なゆ

愛人の日記、妻の日常、妻の日記。面白い構成だなぁと思いながら、迫りくる夫婦の危機に先が気になって仕方なくて一気読み。中盤で「あれ?!」と気付いて唸りつつあわてて再度読み返したり。夫の浮気、姑とのチクチクした日常などなど。こういう話の場合には、必ず誰かに肩入れして読んでしまうが、これは不思議とそうはならず客観的に楽しめた。とてもありがちなパターンなのだけど、妻桃子の危うい狂気(?)が〝きっと何かが…〟と思わせてぐいぐい引っぱる。それにしても懲りない逃げ腰の夫にげんなり。そして最後の桃子が切ないわ。

2013/06/29

chiru

子供のいない主婦の桃子と、桃子の夫の不倫相手のモノローグで構成された小説。 本の帯に『騙される』って書いてあるので心して読んだのに、あまりにも不自然さのない仕掛けに簡単に騙されてしまいました。 桃子の経験のすべては『愛情』というより『戦い』 日常のなかで育つ闇というより、輪廻とか因果応報。 ラストで、桃子がふたりの男性から気付かされる自分の空洞を知ることができたのは、再出発だと思いたいな。 騙され度は満点。 ★5

2018/06/03

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